~ 不思議体験つながりで・・(笑)  ~

 

 

 

20年ほど前のこと

 

その夜は、特に調子が悪いというわけではないのだが
なかなか寝付けなかった


表現するのは難しいけど
「今夜は悪い夢を見そう」みたいな感じがして
なんとも気持ちがすっきりしない・・

 

とはいえ、布団の中でもぞもぞしているうちに
いつの間にか眠ってしまったようだ

夜中、3時くらいだと思うが、喉の渇きで目が覚めた


寝ぼけたまま、キッチンで水を飲み、
ついでにトイレに向かう


すると、キッチンに向かうときには
確かに消えていたトイレの電気が、なぜかついていた

 

(あれ?)

 

寝床からキッチンに行くまで、家族が起きてきた気配はない

 

(誰だ?)

 

寝ぼけてぼんやりした意識の中で、不思議に思いながらも
トイレのドアをゆっくりと開けた

 

 

 

トイレの中には・・

 

 

わたしがいた

 

 

 

正確には、自分の後ろ姿がみえていて
そいつは、用を足し終わってこちらを振り返るところだった

 

(やばいっ)

 

理由はわからないが、絶対に目が合ってはいけないと感じ
咄嗟に、すぐわきの洗面所にそっと隠れた

 

トイレの中のわたしが手を洗う気配がした後、
「ん?なんでドアが開いてんだ?」と独り言を言いながら

そいつは寝室に消えていった

 

わけがわからないまま、しばらく洗面所に隠れていたが
ずっとそうしているわけにもいかないので、
ともあれ、用を足すためにトイレに入った

 

用を足し終わって、トイレから出ようとすると
確かに閉めたはずのドアが開いている

 

(ん?なんでドアが開いてんだ?)

 

と思った瞬間、さっきの光景を思い出し、

一瞬息をのんだが、慌てて平静を装い、

洗面所のほうをなるべく見ないようにしつつ、

意識してゆっくりとした足取りで寝床に戻った

 

窓の外、鏡の様子、時計の針

いろんなところにすごく違和感を感じながら、

布団の中でじりじりと過ごすうちに
また、いつの間にか眠ってしまっていた

 

 

そして、目覚めるといつもと変わらぬ朝

 

 

あれは果たして現実だったのか、夢だったのか、
いまだによくわからない・・