おそらく
意図が伝わることはあるまいが
書くだけは書いておこう
「君を守る」という人は
守るために「君」を殺す
「国を守る」という人は
守るために国を亡ぼす
先週末
首里の丘の上から見た景色は
とても美しかった
嘉数の丘、前田の丘、摩文仁の丘
それぞれから見た景色も
とても美しかった
ほんの80年前、
そこに地獄があったことなど
まるで嘘だったかのよう
鉄の棒風、すべてを焼き尽くす炎
人が死に、吹き飛ばされ、砕け散り
腐敗して、やがて大地に溶け込む
その大地の上を
我らは何事もなかったかのように
毎日歩いている
青い海、緑の大地
どこまでも澄み渡る青空
陰謀でもなく、他の誰かのせいでもなく
結果についての責任は、常に自身にある
「君を守る」という人は
守るために「君」を殺す
「国を守る」という人は
守るために国を亡ぼす
結局、傲慢で懲りない我らは
何度も何度も繰り返すのだろう
その日
丘の上から見た景色は
とてもとても美しかった