前半戦総括の3回めです。展望までいけたら今回で終了となります。

 

 

前回同様、順位表を貼っておきます。なお、すでに12位まではまとめたので、今回はそれ以下のチームについて扱っていきます。

 

 

降格圏の回避がノルマ(13~16位)

現実的にはまずは降格回避が目標となってくるチームです。最初のときにやりましたけど、売上一覧でほぼ下位のチームが占めています。例外として上位に位置しながら川崎がこの位置にいます。資金力がなければ上位争いはできないのは確実でしょうけど、あったところで活かさないとどうにもならないというJリーグの傾向でしたが、あればそれなりにいけるようになりつつあるんじゃないでしょうか。この枠に数チームいてドーピングして夏場を乗りきるというパターンが多くありましたから。

売上下位=下位を覆している川崎ですが、戦力の刷新とブラッシュアップが進まないなか、仕方ない部分もありますね。特にサッカーの特徴としてはボールを動かすけど、人も動かないしスプリントしないという悪い言い方をすると省エネサッカーをしてきました。常に攻撃を仕掛け、奪われても即時奪回できるので、省エネでもOKだったわけですが、即時奪回できなくなっているのが大きいんじゃないでしょうか。実際のところ失点数が下位相当(得点数は上位と比べて劣っているわけではありません)なので、この順位にいるわけです。攻撃でやりきるシーンを増やすのか、即時奪回の質を上げるのか、はたまた弱さを受け容れ、奪取ポイントを下げてでも現実的なサッカーをするのか。いろいろと考えられますね。

資金面でいうと柏も下ではありませんけど、ここにいます。とはいえ、資金面で決して楽なチームではありません。決算が3月なので、まだオープンにはなっていませんので何とも言えない部分ではあるんですけど、昨季時点で債務超過を抱えている、降格危機に瀕し、緊急補強およびネルシーニョの解任(契約期間が数年残っている説があり、それが真実であれば相当額の違約金の支払い(※さすがに分割でしょうが)が発生している)というWパンチが向こう数シーズンにおいて大きく響いてくる状況です。順位として余裕がないわけではないので、大丈夫でしょうけど、連敗中ということもあり重苦しい雰囲気にはなってると思います。

新潟がここにいるんですよね。やってるサッカーはきちんと確立されているんですけど、怪我人が多く、出力が安定しないのが実情かと思います。昇格したてであることから、判断のミスを取り返すために怪我につながるような無理をしなければならないこともあるんじゃないかと。これは慣れで解消できるポイントですし、良くも悪くも松橋監督は固定しない方なので、うまく選手はやりくりできると思います。ただし、出力を高くするため、固定化が進んでいくと厳しくなりますし、オプションづくりが今夏以降問われる部分でしょう。オプションを増やせたら向こう数年は安泰ですね。だからこそ難題が突きつけられているわけですが。

磐田は昇格チームのなかではではありますが、残留圏にいます。それだけ今季の昇格チームの状態がいい=J1をより難しくさせているのではないでしょうか。例年1チームくらいは飛び抜けるチームが出てくるかなというのはありますけど、いい具合に上位と中位、下位とばらついています。下位に位置していますが、前半戦の戦いは悪くないと思います。後半粘って戦えるかでしょう。J1経験では他の2チームに分があるものの、残留経験をいざ考えると積み上げられているわけではないので、とにかくJ1に食らいついていくしかないでしょう。

 

 

降格圏という泥沼(17~20位)

勝ち点としては1試合平均1を下回っている降格圏のチームです。資金力50億以下のクラブが軒並み揃っていて、資金力つけないと戦っていけないというのを突きつけていると思います。

サンガ以外の3チームがJ1に在籍し続けて数シーズンであり、それなりに残留という成功体験を積み上げているのは強みになってくるかなと思います。ただし、試合数が増えていること、降格枠も増えていることがどう影響するかですね。

あとはどのチームも失点数が多くなっています。ボトム2は得点数もヤバいんですけど、失点が多くなっている原因はどこにあるのか、追求していかねばなりません。

現実的に4枠に絞られたとき、残ることを考えるとしたら湘南か鳥栖になってくるかなと考えています。湘南は毎年同じ展開です。でも落ちていないわけですから。夏にいい補強をしていけるかですね。毎年抜かれてもなんやかんやストライカーを確立できているのは強みですから。鳥栖については大勝しかできてないのをどう見るかですね。かつてガンバが降格したときみたいにならなければいいんですけど。普通に勝てる試合を積み上げていけるかだと思います。

厳しいのがボトム2でしょう。戦力が足りていませんし、監督を切るにしても後任候補がいない、違約金が結構な額になる(ちなみにミシャとキジェのエージェントは一緒です)模様で現実的には大型補強による刷新くらいしかできなくなっているわけです。そもそも戦力が歪すぎるので並の指揮官がきても崩壊する姿しか見えないんですけどね。誰がやってもこの面子で大丈夫という状況をつくり出せてないのが、得失点に出ています。監督の刷新でどうにかなるんだったら得失点に表れるというわけですね(栃木みたいに経験のある指揮官に託して復調傾向にあるパターンもなきにしもあらずですけど)。失った得失点差というハンディをどう克服していけるかが後半問われる部分です。サンガとしては伝統的に残留争いから悪い意味で抜け出した経験があるなか、正しい判断ができるかが問われます。それが来季にもつながるところでしょう(降格しましたが横浜FCはいい後半の過ごし方をしたからこそ今季の戦いにつながってる部分がありますから)。

 

 

ボトムズは各チームについて手厚く書いてしまったため、このへんにしときます。

展望を書いて終わりにしたかったんですが、そういうわけにもいかず。木曜日がレビューの予定なので、金曜日に展望をアップする予定です。