前回の続きです。

今回はチームごとというわけにはいきませんけど、勝ち点である程度の階層に区切って、現状を中心にまとめていきます。

前回同様、19節終了時点の暫定順位です。

 

 

今回は主に上位陣についての現状をまとめていきます。

 

 

優勝争い(1~3位)

4位とは勝ち点差4ありますから、現状優勝争いはトップ3と考えていいでしょう。昨季上位のチームがひとつもないというのが今季のJ1を難しくさせるポイントになっているんじゃないでしょうか。それぞれに方向性が違いながらうまくいっているわけですから、面白いです。

まず、首位の町田。批判も多いんですけど、サッカーを突き詰めていくなかで忘れられていた原点というか、勝つための最善策、選んではいけないこと、そうした分別がしっかりしているチームだなと思います。批判だけでなく、見習うべきポイントも多いんじゃないでしょうか。私が見て感じたのはプレーの選択に対する意味づけがしっかりしていることです。ある種理論的、でも大局的な戦術に捉われてないチームになっています。後半、どこまでキープできるんでしょうか。

2位にいるのは鹿島。正直なところ、厳しい予想も多かったんじゃないでしょうか。ポポの古巣と現任という奇跡のワンツーです。もともと戦術的な部分より、戦いの本質を究めてきたチームですから、そこに戻れたんじゃないでしょうか。ポポ方式で固定メンバーがどれだけ維持できるかがポイントでしょうか。チームとしての実績では頭一つ抜けています。

3位のガンバは昨季の我慢が実りましたね。もちろん、ポヤトスが妥協している部分もありますけど、昨季課題となっていた部分を大幅に立て直すことができました。ウイングのパワーと守備の部分。スペインサッカーのベースは失点しないことにあるんだなというのを示す結果じゃないでしょうか。

 

 

逆転で上位へ(4~8位)

当たり前なんですけど、ここらへんにいるチームはそれなりに戦い方を確立し、結果を出せているチームです。ですから、もうワンランクチームレベルを上げて、上位を目指すことになります。賞金圏(今季の賞金圏を正確に把握していませんが)がノルマ、ACL2にかかわれそうな3位を目標にしていきたいところ。当然ですが、チームによっては逆転で優勝を狙うチームもあるでしょう。

4位の神戸と5位の広島は抜けきれなかった前半戦となりました。この2チームは昨季も上位争いをしていて、その賞金などから満足いく補強ができたんですけど、うまく上積みできていません。神戸は最近5試合で3敗喫していて、失速が見えています。広島も序盤よかったんですが、つまづく時期がありました。おそらく、夏の市場でもう少し上積み補強をしてくると思うので、そこで選手がアジャストしていければ上位層に再度食らいつくことができるんじゃないでしょうか。まだまだ最上位の層は危うさもあると思うので。

6~8位は広島と3差以内ということでなんとか上位に食らいつけそうな差でしょうか。トップとは10差いないということで、これより下のチームから優勝チームが出る可能性はさすがにないかなと考えています。ただし、例外的にマリノスが1試合未消化で、その試合で勝てばこの層に食いついていけますから、なんとか可能性が残ると考えていいんじゃないでしょうか。そのなかで目立つのは福岡ですね。昨季も賞金圏につけましたし。前回やった売上高下位にもかかわらず、成績を上に乖離させています。このチームもプロフェッショナルというか、批判を浴びるプレーもありながらも徹底させることのできるチームというのが大きいですね。戴冠もありましたし、大きくなるポテンシャルを秘めているなか、結果を残している状況です。

FC東京とセレッソはいつも通りといった感じでしょうか。危うさはあるんですけど、きちんと結果は出せていますね。もうワンランク上のチームにするには何が必要なのか。補強(選手の質)じゃない部分が問われていると思います。

 

 

残留争いの回避から上へ(9~12位)

資金、サッカーの質からして残留争いに今後巻き込まれる可能性はないなかで、いかに上位を突き詰められるかが問われるチームです。ここに浦和、マリノス、名古屋という60億以上の売上を誇る金満クラブがここに位置しているわけです。そのなかで、昇格したばかりの東京Vがここにいます。全部オリテンですし、ヴェルディは立地を考えてもこれくらいになれるというポテンシャルを秘めているとも捉えることができるかもしれません。

まず、マリノスは延期試合で勝てば、ここからひとつ上の層にいけます。しかし、近年優勝争いを引っ張ってきたことを考えるとこの順位は不満でしかありません。新監督への不満もあるでしょうし、序盤はACLもあってピーキングが難しかったのもあるかもしれません。

名古屋と浦和は不満の残る前半戦ですね。浦和については新監督というのもありますけどまだ浸透しきってないところがありますね。Jで戦う難しさもあると思います。名古屋は同じ監督ですが、最終ラインのレギュラーが総取っ替えになった影響もあるでしょうし、そもそも長谷川健太監督の限界もあるでしょうし。

ヴェルディの躍進はサプライズでしょうか。これだけ早いJ1へのアジャストが進んだのがすべてでしょうね。前所属で煮え切らなかった選手を活躍させているのは監督の手腕でしょうし、強化部の継続的な取り組み(アカデミー出身選手と大卒選手を粘り強く育ててきた)もありますね。立地と継続性。かなりのポテンシャルのあるチームですね。J2突破がJ1で戦う以上に難しいというのもいえるところではありますけど。

 

 

これでトップハーフについては扱えました。次回主眼となるのは残留争いとなります。