ヨーロッパの選手にとってはリーグ戦が終わって、オフに差し掛かろうとしてきたタイミングでのAマッチデーでした。とはいえ、今回もW杯2次予選、しかも最終予選進出が決定済みということもあり消化試合の意味合いが強い戦いとなりました。おそらくは大枠を動かさず、数枠を常に争うといった形になるでしょう。そのなかでトライしていかねばなりません。試すとはいい言葉なのかもしれませんけど、現実的にはそういうわけにもいきませんから。

 

 

今回も無難に2連勝で終了となりました。すでに最終戦行きを決めているなかでの戦いでしたが、手を抜くことなく勝利となりました。最終予選はもう少しヒリヒリした試合をやることになると思いますが、これでいいのかアジア予選という疑念は残る形となりましたね。やはりレベルの差がありすぎるという問題があります。アフリカとアジアについては参加チーム数が多いこともあって、出場枠が増えていますが、それにより本大会の質の低下もあるでしょう。その分、アジア予選で楽できると考えるのもありだと思いますが。

全体的に振り返ると北朝鮮くらいしか骨のある相手がいませんでしたね。もう少しシリアは強いかなと思ってましたけど、それほどではありませんでした。ラッキーだったのはアウェイの北朝鮮戦が不戦勝扱いになったこと。アウェイで勝ったことがありませんでしたから、勝ち点が望めるのに、自ら放棄してくれるという形となりました。国際大会に出るにあたっての責任感というのは今後問われる部分かと思います。ホームでも1-0と辛勝でしたから、予選を通していちばん苦しめられました。

この2試合についてはいずれも5-0と相手を寄せつけませんでした。相手の力量を考えるともっと点をとってとか、分散してとりたかったとかあるのかもしれませんけど、そんな贅沢も言ってられません。流れのあるうちに点をとり、そうじゃなければ我慢する。90分、常にゲームを支配し続けるというのはどんな相手でも現実的ではありませんから。

そのなかで今回は2試合連続で3バックにトライしました。特段問題はなかったですね。守備的な3バックというのはW杯本選でやりましたけど、WBにウイングをやろうという選手を入れるという攻撃的な布陣にしました。このレベルだからというのもあるのかもしれませんけど、守備の破綻もなかったです。4バックのサイドより、5(3)バックのWBは運動量、攻守両面での献身性が求められますけど、そっちの方が得意という選手は結構います。サイドバックの方がタスクが多くて大変という見方もできます。特にビルドアップの関与とかセンターバックのフォローとか大変です。WBの場合、外張りしとけばいいというのがほとんどですから。

 

 

次からは最終予選が始まります。今回から枠も増えたことで、余裕があるわけではありませんけど、少しばかり楽になるかもしれません。あと、32チーム出場になり、日本が常連になったように新たな国が常連になる可能性があると思います。

本番はここから、というわけでもないと思いますが、次からの最終予選も実り多きものにしたいですね。