気づけば、J2の試合数が19試合に達していました。毎年、区切りのいいタイミングで振り返っていたんですが、まとまった時間がとれず、気づけば前半戦が終了していました。Aマッチデーで中断するわけではありませんし、昨季より試合数が減っているので、かなり順調に消化している印象です。

ざっと順位を見渡しながら、ざっくりとした印象をまとめていきます。

 

 

 

全チーム足並みが揃っているわけではありません。というのもルヴァンをこの間に消化したため、勝ち上がっていた長崎に関する試合が今月末まで延期となっています。なお、今季はJ2においても2週間の中断(名目はオリンピックによるものだと思いますがサマーブレイク)があります。またその段階で振り返りができたらと考えています。

暫定ではありますが、さほど語るにあたって問題はなさそうな気がします。

 

 

監督交代 その後

毎度のごとく、ここまで監督交代を行ってきたチームの現状を見ていきます。シーズンスタート時点で新監督を迎え入れたチームとしては仙台、栃木、山口、長崎、大分の5チームでした。仙台と山口、長崎については成功しているといえるんじゃないでしょうか。特に仙台と山口は近年の成績からすると飛躍を遂げているわけですし。山口は初のPOを目指しての戦いとなりそうです。そして、長崎は監督の契約問題はむしろチームをまとめるという予想通りの成績じゃないでしょうか。もともと巨大戦力ではありましたが、昇格経験があって、チームづくりができる下平監督にしたのは正解だと思います。やや爆発力に欠ける(イメージ的には2022シーズンのサンガに近い)印象がありますが、その分手堅いです。

シーズン途中に監督交代を行ったのが水戸、栃木、群馬の北関東3チームと徳島、鹿児島の5チームとなっています。残念ながら栃木の田中誠監督はGWまでの短命に終わってしまいました。地縁があるわけでもなさそうなクラブでなぜ就任させ、短期に終わったのか。質的な問題もありますけど、ビギナーを受け容れる余地のなくなっているJ2において監督就任~交代手続きの課題を感じる次第であります。5チームの順位を見ると熊本を除いた下の順位そのままなんですよ。もちろん、最悪の事態から脱出できたチームはあるものの、GW明けに監督交代を行ったのうち3チームが降格圏を占めています。要するに監督交代ブーストは発動していないということです。徳島と水戸はそこから離れられるかがポイントですね。おそらくは監督交代を行った5チームプラスアルファで残留争いが繰り広げられるんじゃないでしょうか。監督で駄目なら補強なんですが、どれくらいの資金を準備できるかですね。

 

 

J2に戻ってきたチーム

降格1チーム(横浜FC)と昇格2チーム(愛媛、鹿児島)についてみていきます。横浜FCは普通に戦えていますね。昨季後半からやるべきことを明確にして、最後は力負けしましたが、継続できているのが大きいかなと思います。

一方で昇格チームはこれまでの昇格チームと比べると前年の成績が良くなくて、補強のインパクトも弱いということで苦戦傾向を予想しましたが、おおよそその通りかと。愛媛は苦戦しているとはいえ、トップハーフにいるので問題ないんですが、鹿児島はどうなっていくんでしょう。このままだと苦しいですね。

 

 

資金で殴る

上位を見ていくと清水、長崎、そしてJ2であれば金満といえるクラブが上位に名を連ねています。危うさはありますが、ある程度資金力で殴っていますね。もちろん、長崎や清水は昨季同じような戦力で戦い抜けなかったことを考えると監督を中心に良く戦ているのではないでしょうか。

昨季のPO組、もしくはその争いをしていた他のチームを見ていくと千葉は相変わらずの不安定な戦いに終始し、甲府と山形についてはボトムハーフ。一歩間違えば残留争いに加わっているかもしれないという成績です。今季もPO組がすんなりとはいきませんね。

 

 

トピックとしては以上となりますが、ここからは階層に分けての現状考察を進めていきます。

 

 

自動昇格へ(1~3位)

下と勝ち点差3以上離れているので横浜FCも加えておきました。

まず、清水が独走態勢を築いています。やや削がれたとはいえ巨大戦力を抱えています。昨季の悔しさもあるでしょうけど、前線の層の薄さを除いて、贅沢な戦力を並べています。おそらくはもう少し追加補強できる資金力もあるでしょうし、反町新GMの存在も大きくなるんじゃないでしょうか。J2で戦うのであればよく知っている方ですから。最近は連勝していないのがどう出るかですね。もう一度アクセルを踏み直して量産期を築けば問題ないでしょう。

同じく巨大戦力といえば長崎です。J2をよく知る下平監督、逆境に強いチームを考えるとこの順位は納得です。何より負けない。この前の試合がなかったので、その試合で勝つと3位とは勝ち点差5に広がって、自動昇格へまっしぐらとなるでしょう。資金力、あと開業の迫る新スタに向けて視界良好ですね。

ギリギリ自動昇格圏に加われそうなのが横浜FC。近年2度のJ1昇格を果たしていて、典型的なエレベータークラブとなっていますが、ゆえにJ2の上がり方を知っているのが強みとなっています。巻き返し方も知っていますし、上位チームも恐れるだけの力をもっています。

 

 

全体の振り返りから自動昇格圏にいるチームの定点観測を行ってきました。次回は引き続き、順位ごとのまとめをしていきます。