鹿児島ユナイテッドは大島康明監督の解任、そして新監督に元監督である浅野哲也氏を迎えることを発表しました。

今季からJ2に戻ってきた鹿児島ですが、ここまで降格圏の18位と低迷。

 

 

まず、鹿児島の現状からすると監督交代が正しいのか正直判断のつかないところであります。というのも、J2に戻ってきたとはいえ、長らくJ3にいたわけで、チームとしてもJ2の感覚、J2でどうすれば戦えるのか、勝てるのかといったところのノウハウを積み上げてきたわけではないので、苦戦するという予想はされていました。特に昨季のJ3の結果を見てもそのカテゴリで突き抜けた成績を出せていたわけではありませんし(なんなら愛媛もうまくいってる方ですが、内容が突き抜けたわけではないので、あっさりと負けることもあります)、それを見て大型補強を敢行したわけでもありません。継続路線という響きはいいんですが、J2を戦うための陣容をどれだけ整えられていたのか。そこで大きな疑問が残っているのに、監督交代だけを先に行うという点が理解できないというわけです。

特に今季のJ2下位を見ていくと、熊本を除いて、17節時点で勝ち点20を超えてないチーム(ここを残留争い圏と考えています)は監督交代を行うことになりました。右に倣えという安直な監督交代だとさすがに厳しいですね。

大島監督としては大嶽元監督を受け、昨季後半を立て直し、昇格に導きました。チームには2017年からコーチ、暫定監督として在籍していました。大島氏就任にあたり、強化体制の変更(登尾GMの辞任)も行っていて、スクランブル体制のなかで最終ミッション(J2昇格)を達成しました。

 

 

新監督としては浅野哲也氏が迎えられました。かつてこのチームで監督をしていた経験があります。大嶽→浅野のリレーってどっかで見たような気がするんですが。

チームとしてはほぼ一貫して攻撃的なスタイルを志向してきました。ただし、現状J2ではあまりにディフェンスが脆くなっています。32失点はリーグワースト2位の数字となっています。30失点台を喫しているチームが軒並み下位にきていることから、残留という現実路線を敷くにあたって、いかに失点を減らせるかが問われます。比較的鹿児島の歴代指揮官のなかでバランスを重視したサッカーをしていたようで、それで白羽の矢が立ったのかもしれません。とはいえ、組織を整えたところでメンバーの部分でやや厳しいかなと思う部分があるので、いかに夏の市場で整えられるかが鍵になってくるんじゃないでしょうか。

あと、チームとしてやるべきことはまだ残っていて、強化とか残留というところもありますけど、何よりスタジアム計画の前進です。今のままだとライセンス取り消しになる可能性があります。その理解を得るために、結果も重要になってきます。互いが足を引っ張らないよう、スタジアム計画の推移もチェックしていきたいところ。