中2日でのGW最終戦、まあ3連敗予想を考えるとよくやったと考えていいのかもしれません。それに加えて、自分たちが無力だと感じ取れたらそれも収穫かもしれません。監督交代のタイミングが延びただけと考えればマイナスかもしれませんけど、現状明確にチームを良化させる人材がいない限り動かない方が吉だと思っているので。

 

 

スコアとしては0-3でしたが、それ以上に圧倒されましたね。もっと差がついてもおかしくなかったです。耐えたという見方をしてもいいかもしれません。ただ、これまでのヘッドコーチ昇格という悪しき事例に従えば5点差くらいで負けてたんじゃないかと思ってます。

ヒューマンエラーなのか、組織的な問題なのか、判断は難しいんですけど、両方だと思います。まず、選択肢のつくり方と削り方という前回は削る方を指摘しましたが、今回はつくる方ですね。パスコースをつくるというのが分かりやすいですね。1点めが分かりやすかったと思います。平戸が受けた時点で前にパスコースなんぞほとんどありませんでした。あのシーンはローテーション(左に麻田、真ん中に三竿、落ちたところに平戸)していたわけですが、ここぞといわんばかりに相手も前に出やすいわけですよ。見事にはめられましたね。序盤こそパスコースはありましたが、1点とられてからは選択肢をつくれぬまま終わってしまいましたね。唯一前進できたパターンは間で受けるのがうまい平賀を経由するというやり方。受ける質というところですね。

基本的にチョウキジェサンガは湘南時代はどうかは知りませんが、良くも悪くも選択肢を提示しないようにしています。これならチョウキジェでやる意味がないと湘南から思われているというのも見ましたが。それが悪い影響になっていて、それはJ1初年度の後半から感じている部分でもあります。後方からのつなぎを放棄してロングボールに頼っているのは地上戦の選択肢ををつくれないのも大きな原因となっています。我々の技術的な要因でもありますし、そこにフォーカスして勝てる保障があるのかという問題があります。チョウキジェ体制という4シーズンという狭い括りではなく、20年近くを見ていくと原理的な部分メンバーが替わっていて、志向も変わっているのにそんなに変わってない部分だと思います。大木サッカーは地上戦がうまいように見えましたけど、はめられるとドツボにはまって、今と同じようなエラーを繰り返していました(だからこそJ1にたどり着けなかったわけです)。

 

 

ただ、自らが選択肢を消したというのもあるんです。とにかく町田は寄せが速い。2タッチしようものなら食いついてもう奪う、もしくは奪おうとしています。おそらくではありますが、技術的に優れているであろう三竿や平戸がカードをもらったシーンが象徴的だったかと。ワンタッチ以上したら駄目な位置取りだったとはいえ、ボールの置き方と動かし方という基本的なところで差がありましたね。単純な技術不足と捉えることもできるかもしれません。ただ、プロである以上、こうしたヒューマンエラーは技術不足だけで起こるとは思っていません。最低限のボールタッチくらいできて当然ですから。認知が足りてないからです。日本代表の話をすると長友って対強豪でエラーをほとんどしません。敢えてボールを自分から離してトラップすることがあります。それはなぜかというと長い脚が伸びてきて奪われるからです。長友は技術系の選手ではありませんが、トップレベルの経験を経て、こうした技を身につけているわけですね。

そもそもボールを止めて蹴るの止める部分を町田は徹底して狙ってるんじゃないかなと思います。止めるのも正確性が必要ですし、簡単なようで難しいです。そこで最悪ファールでもいい考えているのではないでしょうか。もう少しボールを動かす速度のあるチームであれば、引っかかるシーンが多くなると思います。荒いという言葉があまり好きじゃなくて、意図的に汚いプレーをするのであればいいんですけど、下手さ、遅さゆえのファールってあるんです。それがサンガとか上がりたてのチームのファールが多い原因になってると考えています。

そもそもサンガのレベルが低すぎて、断定できないんですけど。町田のつなぎで徹底しているのは止めないことなんですよ。後方のビルドアップも前方でのつなぎもワンタッチが基本。これってサッカーやってたら当たり前なんですよね。フットサル企画を芸能人とサッカー選手でやってるんですけど、芸能人はうまいものの、ワンタッチでプレーできないのでシュートとかブロックされてしまいます。止めるという動作は時間をかけるということです。断定はできないけど、その可能性はあるというプレーもあって、先述の平賀経由で前進できたシーンのほとんどが平賀からワンタッチで次のフリーの選手を使って前進できたパターンです。

町田を上回るにはもっと速くやるか、敢えて遅くして相手の間合いでプレーさせないか。後者をやるのは相当な技術がいると思います。

 

 

町田はすごく分かりやすいサッカーをしていて、結果を出せるというのが分かったんじゃないでしょうか。我々がまったくできないことなのかというとそうではないと思います。できるエッセンス、今すぐにもできるということはあると思います。結果が出ているというのもプラスに作用していてボランチの2人がすごく守備で効いていますね。仙頭を長く見ている身分としてはうまい選手ではありましたけど、グラディエイターみたいになっていたのは驚きですよ。サンガかってうまい選手を戦える選手にして勝っていくというのを目指しているのに、ここまで差がつくとはというのが正直な感想です。

監督交代の是非は今週後半暇なら書きますけど、さすがにできないことが多すぎてどうにもなりませんね。絶望視するのは勝手なんですけど、これがJ1なんですよ。初年かって圧倒されそうな試合を気合いだけで2点差に塞いでいた試合もあるわけです。できることの整理からですね。20年くらい書いていると分かるんですけど、繰り返しているだけと達観できる部分もありますので、それも暇があれば。

次節、というか昨日の試合から3週連続でホーム戦となります。おそらくはどこかしらでテンションをあげて、最高の形で迎えたかったんでしょうけど、そうもいきません。今週末試合をやればミッドウィークでのアウェイゲーム(こちらも勝ったことがない埼スタでの浦和戦)と虚無になりそうなゲームが目白押しとなっています。長くなりましたが、これでも書きたいことの半分も書けてないので、追記することにします。