リーグ戦が始まり、市場としては落ち着きを見せています。

いちばん衝撃的なニュースは長崎の監督人事をめぐっての攻防でしょうか。FIFAに訴えるところまでいき、カリーレとの契約解除、下平新監督が正式に就任することとなりました。サントスがこの手のやらかしを繰り返して巻き込まれてしまいましたね。

これに関する人事として、秋野の再契約でした。オフで満了となりましたが、下平新監督が長きにわたって柏で監督・コーチなどを歴任してきたこともあり、勝手を知る秋野が必要になったため、このようなケースが起こりました。秋野としては下平さんが長崎にくることが判明したのが12月の下旬でしたから、そのタイミングでオファーがどうだったのか、知る由もありませんけど、結果的に長崎でのプレーを継続することとなりました。

今オフについてはこの事例を含めて、いったんは契約満了となった選手が再契約となった事例が3つありました。

中村充孝(秋田)、長沢駿(大分)といずれもサンガに在籍経験のある選手という偶然となりました。

 

 

長沢についてですが、分かりやすく怪我人の穴埋めという形になりました。始動早々、前線の核として期待されていたサムエルがアキレス腱断裂により今季ほぼ絶望となりました。もともと余裕があるほど人材を抱えていない大分にとって、勝手の知る選手がいるのは都合がよかったということになります。片野坂体制でもプレーした経験のある選手なので、彼の存在は大きなものとなるんじゃないでしょうか。年齢を考えると戦力以外の貢献度も求められることになります。

中村の再契約としては意外なところなのかもしれません。鹿島に移籍して以降、ほぼ半分くらいしか出てない時期が長く、年齢的にも錆びついてきた印象があります。その後移籍した山形でもレギュラー獲得に至らず、盛岡で過ごした初年こそ35試合に出ましたが、昨季も半分くらいの出場時とどまりました。慢性的な怪我なのか、実力的なものなのか把握していませんけど、絶対的レギュラーでないベテランという立ち位置を考えるとクビになっても仕方ないかなと思います。

年齢的にもいつ引退するか分からない年齢になってきました。最後まで悔いなくやってほしいです。

 

 

私自身、あまり再契約という記憶はありません。このブログをたどると出てくると思われるのが橋田と小原の2例くらいじゃないでしょうか。いざこざあって最後は契約締結みたいなのはあるんでしょうけど、明確に満了→再契約というのはこの2つが印象深いです。

橋田はGKというポジション上、3~4つの枠があるわけですが、それが埋まらないことが決定的だったため、再契約という形になりました。もうひとつ、小原は人道的な部分というパターンです。その年、前十字靭帯の怪我により、リハビリがようやく始まった段階でのスタートとなりました。この場合、復帰まで契約凍結、その後様子を見て再契約ということもできたわけですが、そもそも戦力外とみなして、あまりに酷いということで取りやめになりました。その後、3月までの契約だったんですが、延長となり、シーズン終盤にプロ初ゴールを決めました。

 

 

今回の再契約のケースについてですが、やはりというかベテラン選手なんですよね。出場機会が半分くらいなら切られておかしくないという危機感を持ってやらねばならないということです。昨年のこの時期にベテラン受難ということを書きましたが、その傾向は続いています。逆にベテランの受け皿となるような地域リーグで受け容れたチームの結果だけを見るとあまりよくないんですよね。動ける、走れるというのが前提となるなかでうまさとか駆け引きがそこまで重視されなくなっているのかもしれません。

そんな状況であってもアジャストできる選手には頑張ってほしいですね。こうやって書き続けていると同世代がベテランの世代なんですよ。同世代の応援もやっていきます。