アジアカップはカタールの連覇で終了となりました。レベルが上がったというのは簡単なんですけど、じゃあカタールがW杯で勝ち上がれる力があるかというと断定できないのも事実としてあります。

日本の戦いを含めて今大会の総括を簡単にやっていきます。

 

 

まず、日本としてはベスト8で終了となりました。コンディションが整わず、ベストからほど遠いなかで、結構厳しい成績もあるかなという予感はありましたが、そうなってしまいました。対ロングボールの弱さというのは課題にもなるんですけど、そもそも選手たちのモチベーションやコンディションが明らかにこの大会で挑むには駄目だったと言わざるを得ませんね。個人レベルでパフォーマンスが悪い選手もいましたし。正直なところ、インターバルの関係からしても2チーム組めるような戦力でやらないといけなかったんですが、互換性が低かったです。伊東の離脱ももはや言い訳材料のためにJFAが用意したんじゃないかと私は思ってるわけです。

正直なところ、ヨーロッパではリーグ戦の最中でモチベーティングが難しかったのは間違いなくありましたね。これは仕方ないです。じゃあ、国内組だけで勝てるかというとそういうわけでもありません。もはやタイミングを考えていくしかないんじゃないかと思います。大陸別選手権というのはどこでもやっているわけで。ウインターブレイクは大陸別選手権のために義務化しないといけないのかなと思いました。それでも3週間くらいが限度でしょうから、前後1週間はリーグ戦ありという期間になると思いますが。

もうひとつがコンディショニング。そもそも移籍を画策した選手については呼ばないということにしましたが、それ以外の選手はフルでほぼ呼べたんですけど、コンディションが整いませんでした。大会中に復帰できる選手であっても、試合に出られるのとトップコンディションには差がありますから、やはりきつくなりますね。

試合についてですが、こういう大会だからこそ、フレキシブルな選手交代とか戦い方の変化が必要なんでしょうけど、そうした工夫がなかったのは残念でした。漫然とピッチに立っているだけでは難しいですよ。監督だけの責任ではありません。分析担当の人間を増やしているわけですから、そこから進言なんていくらでもできるはずです。そこを無視したのであれば監督の責任問題になりますが。

とにかく煮え切らない最悪の大会を過ごしましたね。W杯を考えるのであれば、集まって長い期間を過ごすというのは意外とそんなになくて、こういう機会くらいしかないわけです。それを有意義に使えなかったことが悔しいですね。

 

 

最終的にカタールが今大会を制しましたが、地元開催というのも大きかったですね。国内組も一定数いますから、ここにピークをもっていきやすかったのは間違いないです。ですから、ヨーロッパ中心のメンバーになっているアジアにおける強豪国は勝ちにくくなっています。大陸別選手権についてはヨーロッパはオフシーズンである夏ですが、アフリカは冬、アジアは開催地によって異なるので、もう少し世界基準に整えていかないとリーグ戦と並行することで大会の権威にもかかわるところになると思います。

 

 

最後に今回のテレビ放映が有料のみという試合もあったというのは付け加えねばなりません。なかなか地上波でサッカー(そもそもスポーツ)を観ることが難しくなっています。こうしたことで視聴者側のハードルを上げることにもなります。とはいえ、放映権料は高騰していて、日本だけで解決できる問題ではありません。正直、何ができるかという策はありませんけど、危機感だけは認識しておくべきかと思います。

 

 

悔しさ以前のところで終わったなというのが正直な感想です。次の代表の戦いはW杯予選となります。北朝鮮との連戦です。ここを乗り越えれば、最終予選行きがおそらくは決まるはずですので、悪い流れを断ち切ってほしいです。とにかく選手には可能な限り、いい状態で来てもらいたいです。