今年も恒例となったが、各チームの戦力の移動をまとめることで各チームの戦力分析を行っていく。例年、この記事だけですます調で書かないので、どこかしらでミスが生じると思われる。

今年は開幕が2月最終週であること、対象とするJ1・J2各カテゴリのチーム数が20で揃ったこともあり、5チームずつ4回を2セットでまとめる。

今年もJ1、北から順にやっていく。

 

 

北海道コンサドーレ札幌

安定してJ1で戦えているが、近年はシーズン途中で低迷する時期があり、順位も伸び悩み。ミシャ体制7シーズンめを迎えるなか、次を見据えた戦い(引継ぎ)も重要となってくる。昨夏に続き、今オフも主力が流出。特に田中駿汰(→C大阪)や小柏(→FC東京)の移籍はダメージとなりそう。ルーカスフェルナンデス(→C大阪)も契約満了となった。オフの補強としてはCF(鈴木武蔵(G大阪からレンタル))、ディフェンスライン(家泉(前いわき))に加え、サイドポジションを複数こなす3人(高尾(前G大阪)、近藤(前横浜FC)、長谷川(前横浜FC))といった感じでピンポイントに補強を行った。新戦力がいかにフィットするか。特に昨季後半戦は不出来が続いただけに悪い流れを引きずると最悪な結末も考えられる。

 

 

鹿島アントラーズ

上位はキープしているものの、タイトルから遠ざかり、岩政体制も1年半で瓦解した。後任にはポポヴィッチが就任。Jでの指揮経験はあるが、かなり癖の強い指揮官がいかにしてチームをまとめるかが注目される。ポポヴィッチらしく、少数で挑むシーズンとなりそうだ。移籍加入はGKの梶川(前磐田)と外国籍のチャルシッチ(メディカルチェックにて契約取りやめ)とギリェルメパレジだけ(ほかに数名動いているようだが、執筆日時点で未確定)。新卒もひとりだけでGKの穴埋めだけ行われたことになる。最終ラインについては広瀬(→神戸)、昌子(→町田)が抜けたことで一気に層が薄くなった。戦力レベルの不足が目立ったここ数シーズンをカバーできる陣容にはなってないので、不安が残るオフとなった。不安を払拭するには序盤の戦いでしっかり手ごたえを得ることだろう。

 

 

浦和レッズ

スコルジャ体制は監督自身の都合もあって1年で終了。後任としてヘグモ新監督を迎える。近年課題であった前線のコマ不足だが、2年越しでチアゴサンタナ(前清水)の獲得にこぎつけた。外国籍選手も各ポジションに取り揃え、ヘグモへのサポート体制は整った。最終ラインは流出が相次いだが、CBには井上(前サンガ)と佐藤(前G大阪)の2人を、サイドには石原(前湘南)、そしてチームに久しぶりの復帰となる宇賀神(前岐阜)の獲得で枚数を揃えることに成功。とはいえ、左サイドバックでの起用が多かった2人(荻原、明本)が抜けたことで、質的な不安が残る。新卒やレンタル修業組のバックも武田が水戸から復帰したくらいで逆に出場機会が限られた選手は放出するなど量としては薄い印象を受ける。ただし、即戦力を並べたという点においてはとにかくタイトルがほしいという意図が見える。

 

 

柏レイソル

昨季は最終節でなんとか逃げきってJ1残留を決めた。シーズン当初の大型補強からするとこんなはずではなかったと思われるチームだが、最終ラインの層が薄く、バランスを欠いていたということを読み取っていれば、ここまでではなくとも厳しいシーズンを予想できたのではないだろうか。その窮地を救ったのが夏に戦線復帰したジエゴ、あとレンタル中の犬飼の存在だが、犬飼は完全移籍での確保に成功。層の薄かった最終ラインには野田(前山形)も加えた。中盤の選手の流出は白井(前徳島)を獲得したものの、層の薄さは気になるところ。前線は細谷の残留に加え、木下(前サンガ)の獲得や升掛(愛媛へのレンタル終了)の復帰で競争力を上げたいところ。一方でアカデミー出身の森海渡(徳島へレンタル→横浜FC)の放出は移籍金目当てを除けばやや不可解な部分でもある。井原体制継続を含め、小規模な異動となった。プラス要素が少ない柏こそ不気味。単純な資金力の問題(特にネルシーニョの違約金)なのかもしれないが。攻守における課題をいかにクリアしていくことが問われる。

 

 

FC東京

近年、ポジショナル路線にかじを切ろうとしているが、昨季は結果が伴わず、監督交代、二桁順位という屈辱となったシーズンに終わった。引き続きクラモフスキー監督が指揮を執るが、チームスタイルにフィットする選手を集められるか(逆に合わない選手を削げるか)が問われるオフとなった。オフ早々に高(前新潟)を、さらに小柏(前札幌)を引き抜き、ポジショナルサッカーに順応してきた選手を獲得。チームスタイルへの順応性が高かった渡邉(→浦和)の放出は痛手だが、抜けた穴を荒木(鹿島からレンタル)でカバー。外国籍選手の加入も今のところなく、ピンポイント補強といった感じだろうか。コーチングスタッフの入れ替えもあったが、インパクトという点では物足りなさは残る。サッカーをブラッシュアップする覚悟があるか。戦力以上に問われる部分である。

 

 

こうしたまとめはあらかじめ原稿をつくっておいてアップする段階で手直ししているのだが、その原稿が全然できていない。いつものことだが。更新時間の短縮にはなるので、いつも書いている時間を活用して、原稿づくりもしていかねばならない。

もうちょっと多くなるかなと思ったけど、分量はいつも書くくらいになった。開幕までに更新すべきことを書きだしたら25くらいだったので、時間としてはギリギリだけど仕上がりそうだ。

次回も次の5チームについてやっていく。