旧シーズンについての更新はほぼ完成したということで、新シーズンの更新を進めていくこととなります。なお、例年やっていたなでしこリーグの振り返りは昨年現地参戦なしに終わったことから、今回はなしとします。女子サッカーに注ぐ熱量が最近はソフトボールになっているので。そちらは年初めに3つの視点からまとめました。今年は国スポ(旧国体)が来年滋賀開催になるということで、イベント開催が隣県で増えることになるので、そっち(主にサッカーとソフトボールになると思いますが)も現地に行きたいなと考えています。

まず、プレシーズンにやっていることとしてはサンガ関連のまとめ(人事や新シーズンに向けての更新)、Jリーグ関連ではJ1・J2の各チーム戦力分析とそれを踏まえた順位予想をやっています。あと、監督交代ですね。シーズン中は個別のトピックにしますが、シーズン前はまとめてやるようになっているので、さっそく始めていきます。

今オフで監督交代が行われたのは7チーム+1チームとなっています。プラス1は独立させるかもしれませんが。昨季途中のネルシーニョの解任と併せてもう少し掘り下げたかったんですけど、できなかったので、それと同時にやろうと思います。

今回はJ1の3チームについてやっていきます。

 

 

鹿島アントラーズ 岩政大樹→ランコ・ポポヴィッチ

まずは鹿島です。絶賛迷走が続いていますが、その象徴ともいえる最後の足掻きになるんじゃないかと危惧している限りです。

昨季は物足りない戦力でしたが、最終的には5位に終わりました。鹿島の要求としては物足りないけど、戦力レベルで考えるとできているんですよね。この乖離を埋めていかない限り、このチームがうまくいことはないと思っています。現実を受け止め、きちんとしたチームづくりをする。監督交代が相次いでいることを考えるとこうした基本的なことができてないんじゃないかと思うわけです。あと、岩政さんのやり方についてはいろいろ言われると思います。結果もありますけど、やはり理想を追求したときの弱さというのは順位以上に査定でマイナスに響いているポイントですね。

プラスを求める監督交代ならやむを得ないんでしょうけど、後任はポポヴィッチという人選。Jで何回か監督の経験がありますが、上昇しそうな雰囲気が見えないのがなんとも。鹿島ならうまくいくというメソッドがあればいいんですけど、近年の相次ぐ監督交代で、チームへの信頼もないですし。吉岡FDが手近(ポポヴィッチが元大分の監督であり、吉岡氏も元大分のスタッフという間柄)な人間で済ませたんじゃないかというのが見えるのもマイナス査定ですね。しかも、ポポヴィッチが少数を好むので、補強や選手総数も少ないので、オフは大きくマイナス査定を受けることになると思います。

 

 

浦和レッズ マチェイ・スコルジャ→ペア・マティアス・ヘグモ

浦和も1年で監督交代となりました。近年のスカッドを考えると現場へのサポート不足ですね。もちろん、浦和が外国籍指揮官を迎え、特に前線は外国籍選手を軸に据えることで難しくなるのは当然なんですが。それを強化部に押しつけるのもちょっと違うんですよね。簡単なことを言うとそれこそリカルドロドリゲスみたいに監督・選手を国内から引っ張り上げるのが楽なんですが、それでうまくいかなかったので、次の策に取り組んでいるわけなんですが。

スコルジャの交代なんですが、成績というよりは家庭の事情で帰るとのこと。本当なのかは分かりませんし、このチームならではのやりにくさというのもあるかもしれませんが。

後任はまたしても北欧路線ということでノルウェーから連れてきました。こうしたコネクションは評価したいところ。ただし、金を使った、オリジナリティのある取り組みがあったからといって直ちに結果が出ないのがJリーグの難しさです。チームとしてコツコツ積み上げる覚悟があるかが問われるところじゃないでしょうか。補強レベルではいきなりやってやるぞというのが見え見えなので、それがどう出るかですね。

 

 

横浜F・マリノス ケヴィン・マスカット→ハリー・キューウェル

優勝はなりませんでしたが、堂々たる成績でシーズンを終えました。しかし、このタイミングで監督交代となりました。当初ヨーロッパへステップアップという噂なら仕方ないんですけど、結果的に中国行きとなりました。

マスカットについてはネガティブな評判を覆せたんじゃないでしょうか。このチームだからやりやすいというのもあったと思います。アタッキングフットボールを継承し、マンネリ化させなかったのは評価できるポイントです。

後任としてはキューウェルとなりました。またしてもオーストラリア路線です。このオーストラリア路線の継続性はミキハウス→佐川急便・SGホールディングス(ソフトボール)の通じる部分があるような。こっちの方が歴史はありますけど。今回もマスカット同様、監督としては実績がありません。ですので、失敗する可能性はあります。とはいえ、マスカットが同じような状況で、一応、成功といえる成績を収めていますから、むしろマンネリ打破ということを考えると悪くない選択だと思います。マリノスだからやりやすいというのはあると思うので、チーム事情とJの戦い方を理解できるかが問われると思います。

 

 

今回ピックアップした3チームはいずれも上位チームでした。逆に下位チームで監督交代なしというのが意外ですね。上位チームがさらなる上位を目指したいのは分かるんですが、監督交代を繰り返してはリセットとなっているのが気になりますね。それでもある程度上位には来ているんですけど。監督交代によって優勝争いが揺らぐかというと難しいところなんですが、監督の重要性が増している現代サッカーなので、結果を考えるには重要なポイントになってきます。

次回はJ2の4チームをやります。