今回は真ん中のチーム7つをやっていきます。

真ん中とはいえ、トップハーフは終盤までPO争い、逆にボトムハーフの多くは残留争いというシーズンでした。

 

 

9位 大分トリニータ

前半戦は2位で折り返しましたが、最終的にはPO圏にも入れませんでした。数年前のどっかのチームみたいですね。昨季と比べると選手層が薄くなったんですが、これが大きかったのではないでしょうか。過密日程ではなかったのでこれでよかったかと思いきや、シーズン半ばに怪我人が続発。この時期に順位的にはピークを迎えて、そのあと走れたらよかったんですが、そういうわけにはいきませんでした。怪我人が戻ってきたにもかかわらず後半は失速。結果としては成熟度を上げきれなかったということですね。今季で下平体制が終了となります。片野坂前監督が復帰することになりましたが、栄光を再びなのか、それとも同じようにはいかないのか。難しいところですね。

 

 

10位 ファジアーノ岡山

残念ながら昨季がピークだったと言わざるを得ない結果に終わりました。これまでのチームと比べると連勝するときは破壊力があって面白かったんですが、逆に駄目なときが駄目でシーズン終盤に失速し、POには残れませんでした。戦力的にはそれなりに整えることはできたと思いますが、手堅さに欠けてたと思います。大勝する試合もあるので力はあったと思うんですが、安定しませんでしたね。チームの伝統として失点の少なさ(手堅さ)があったと思うんですが、そこまで発揮しきれなかったような。とにかく昇格に向けて積極的なアクションを起こしていますが、結果を出すために必要なことは何かを見定めて、適切に動いていくしかありません。派手なアクションより、堅実な計算がJ1には必要な気がします。

 

 

11位 ザスパクサツ群馬

今季のサプライズといってもいいでしょう。大型補強ができたわけではないんですけど、昨季のギリギリ残留からトップハーフへの躍進は見事だったと思います。可変しながらうまく前進する形は見ていて面白いものがあったと思います。手堅さがあってピンチも少ない印象です。自らのシュートが少ないのはやや課題ではありますが。少しずつチームの環境が整うなかで、トップチームの結果という観点からすると着実にステップアップしているんじゃないでしょうか。個の躍進があると当然ですが、ある程度選手は引き抜かれます。夏場に長倉(→新潟)が引き抜かれました。これにより攻撃の火力は落ちました。組織ができつつあるなかで個人でどうにかしないといけない部分で質を上げていけるかですね。そこまでできているわけですよ。勝てるのは当然です。その流れを断ち切らないために来季が重要です。

 

 

12位 藤枝MYFC

昇格1年め、途中で個人昇格する選手がいながらも理想の追求と現実的なサッカー両方を備えた結果がこの順位に表れているのではないでしょうか。須藤監督は大木監督(熊本)に大きな影響を受け、順位に関係なく攻撃的なサッカーを志向しています。その要素を備えた選手が多くいて、攻撃性はかなりありました。大敗する試合もありましたが、結果としてはボトムハーフ最上位で終えることができました。現実的なサッカーもきちんとしている証だと思います。大木監督も意外とリアリストの側面もあるんですけどね。来季も楽しみといえばそこまで楽観できるわけではなく、当然ながら引き抜きに怯えるオフになりそうです。個人昇格する選手が多いというのはチームにとって難しいことではあるんですけど、ここでプレーしたら成長できるとも捉えられます。うまく育てるというしサイクルを回していければ大木熊本同様、いい選手が集まるチームになるんじゃないでしょうか。

 

 

13位 ブラウブリッツ秋田

戦力が入れ替わろうが、おおよそ前年並みの成績を残すチームとなりました。37得点は降格した大宮、ギリ残留の山口と並んででリーグワーストの数字でした。確かに攻撃陣は今季苦しんだイメージがあります。ただ、このチームの屋台骨は守備や粘り強さにあります。特に序盤戦は簡単に失点しないチームで上位争いをしてましたからね。粘り強さを継続させて上位にというのが理想なんでしょう。おそらくは選手を入れ替えながらの戦いを来季も強いられることになると思いますが、そのなかでブレない姿勢、あとは吉田謙監督の任期も長くなっているので、そのあとの戦いについてもそろそろ考える時期に差し掛かっているんじゃないでしょうか。監督によって哲学を植えつけ、それを継続していけるといいですね。

 

 

14位 ロアッソ熊本

最終的にはこの順位で終えましたが、シーズン終盤は残留争いに片足を突っ込みかけました。オフシーズンに昨季の躍進の反動として主力選手が個人昇格となりました。ただ、その穴はシーズン序盤を見る限り埋まったと見ています。痛かったのはシーズン中の離脱者です。特に攻撃の軸となりつつあった石川の大怪我はダメージとなり、6月以降勝ちなしの時期が続きました。終盤に入り、泥沼から脱出し、ここまで順位を上げることができましたが、J2の難しさを感じたシーズンではないでしょうか。来季も選手を抜かれながら再構築のシーズンになるでしょう。それとともに考えないといけないのがポスト大木です。どこかのタイミングで監督交代を行わないといけないわけで、引継ぎがうまくできたら、このチームは安定的に戦えるはずです。

 

 

15位 徳島ヴォルティス

ポヤトス前監督がG大阪に引き抜かれる形で退任し、ラバイン新体制となった1年めですが、シーズン途中で頓挫し、結果的に二桁順位で終えました。同じスペイン監督といっても微妙に違うわけで、うまく引き継げなかったこと、あとJのトレンドが非保持に向かっていたことで保持を志向するチームが総じて難しくなったことも低迷の理由ではないでしょうか。そもそも基本的な戦う姿勢、守備とか球際の部分の意識が低かったんじゃないかと思う部分もあります。結果的にシーズン途中で監督交代を行い、終盤戦は吉田達磨監督のもと、残留を果たすことはできましたが、それだけのシーズンとなりました。来季もこの体制継続ということで不安しかありませんが、チームをいかにしてJ1に導いていけるかですね。

 

 

これで残るは7チームとなりました。人事のまとめをしないといけないんですが、年内にサンガ総括をちょっとだけですが、更新することができそうな今のところのスケジューリングです。

次回が今季のJリーグ年間総括は最後となります。