Aマッチデーも終わり、J1再開に近づいてきました。前半戦総括を行っていきます。J2も同時期に半分消化してしまったこともあり、週またぎで総括を行っていきます。

近年のやり方としては個別→全体という形をとっていますが、逆にします。全体的なまとめをして、チーム別の振り返りをやっていきます。

 

 

順位表から

 

 

まず、ここまでの順位を振り返っていきます。試合数×2というのが優勝に必要な勝ち点ラインなんですが、今のところ未消化の試合がある神戸を含めても3チームということで上位争いはかなりのハイペースで進んでいます。巻き返しに成功しているチームも後半戦はかなりペースアップしていかないと優勝争い、さらにはACL圏の獲得は難しくなってきます。上位候補はできるだけ引き分けも避けたいということじゃないでしょうか。

下位チームですが、GWあたりまで低迷していた横浜FCが息を吹き返し、最下位から脱出。ガンバも取り戻したため、かなり下位の水準は上がってきました。もしかすると最下位の勝ち点は20くらいになるのではと見ていましたが、少なくとも25、30以上になる可能性もあります。

 

 

データから

序盤戦考察でも書きましたが、今季の序盤戦はアンチポゼッションの序盤戦でした。ボールをもつが思うような結果を残せなかったわけです。そこからどう変化してきたんでしょうか。

 

 

ボールをもつことに対しての有利不利というのはなくなってきました。およそ3分の2のチームが平均ポゼッション率が半分を下回ることになりました。これはシーズン序盤の持てば不利になるという状況への対策なのかもしれません。序盤戦でポゼッション率の高かった横浜FCは順位の上昇に反比例してポゼッション率を下げていると考えることができます。今後のことを考えると決して非保持が有利になるとは思いません。暑さを考えるとボールを動かして選手の走行距離をコントロールすることも必要だからです。ポゼッション率による有利不利はかなり解消されてきています。

 

 

 

走行距離とスプリントです。好成績のチームであればあるほど走行距離またはスプリントにおいて優れたデータが出ているということが序盤の結論でした。そんなに優位性はなくなりましたね。走ればいいというわけではなく、カラーが出ているだけという状況になりました。特に横浜FCは保持から走ることを重視していることが分かりますね。おそらくですが、今後のJ1で戦うチームにおいても指針になるんじゃないでしょうか。ボールをもつよりも走る方が戦いきるにはハードルが下がるということです。

 

 

昨季上位チームの明暗

ボール保持が不利となった序盤戦では保持に定評のあるトップ2(横浜FM、川崎)がうまくいきませんでしたが、結果的に横浜FMが取り返し、首位に立ちました。やや選手層は薄くなりましたが、なんとかキープできています。川崎の課題は選手の質にあって、主力級に怪我人が相次いでいます。若手の台頭も見えるポジションもありますが、新卒、2年めの選手の苦戦傾向により戦いの質が維持できないでいます。

昨季上位争いに加わった広島とセレッソもなんとか上位に踏みとどまっています。ただ、状況はまったく違って、広島は満田の長期離脱から勝ち点量産態勢が止まりました。セレッソはどんどん復調しています。ただ、成績だけを見れば、確実に力のあるチームだといえますね。

 

 

苦しい昇格チーム

新潟と横浜FCが加わった今季のJ1ですが、両チームとも苦しんだ前半戦でした。J1とJ2では明確に力の差があるということじゃないでしょうか。そのなかでどうであれJ1にしがみつくことでJ1で戦い抜く体力がついていくんでしょうね。内容を問うてられないということです。

新潟は昨季のサンガに近いイメージで、下位には勝てていません。下位チームが軒並みポゼッションを得意としていないこともあり、持たされてという展開が多くなっているのも要因かもしれません。夏に伊藤涼太郎を移籍で欠きますが、攻撃のバリエーションが課題となりそうです。

横浜FCは盛り返してきましたね。とはいえ、上位には力負けすることもあるので、6ポインターでの勝ち点死守が残留に向けて必須になってくるんじゃないでしょうか。夏の補強をするにも戦力の整理が必要となってきます。怪我人も戻るなど明るい材料はありますが、小川航基に移籍情報があるのでエースが抜けた穴をどう埋めるかもポイントとなってきます。

 

 

下位は下位 例外もあるが

昨季下位に沈んだチームは総じて今季も苦戦傾向と考えて差し支えないでしょう。それを覆したのが神戸。補強も限定的で、人数が足りるのか心配でしたが、昨季より主力選手のコンディションが上がっていること、ポゼッションを捨てたことでチームの成績は上昇。とはいえ選手層の薄さをどうカバーしていくかが後半戦のポイントとなりそうです。

基本的に昨季下位チームはそのままとなりました。効果的な強化は行えなかったと考えて差し支えないでしょう。そのなかでも鍵となってくるのは昨季同様J1での経験と勝ち点を拾うという意識でしょう。J2生活が長くなってきた磐田、AT被弾で多くの勝ち点を落とした清水が最終的に降格しました。後半戦、しぶとくも勝ち点を積み上げられるチームが残留を手にするのではないでしょうか。

 

 

全体的な雑感としては以上となります。試合を経て、順位が入れ替わることになるので北からやるかもしれません。最後に展望を書くと時間がなくなるし。週明けまでにやり方を考えます。