広島とは2010シーズン以来の対戦となりました。2007年の入替戦で対戦し、サンガが昇格を掴んだ相手としては因縁の深い対戦だと思います。最近の対戦ではいい記憶がありませんし、サンガがJ2に燻ってる間に常勝集団に成長。近年はやや低迷気味ではありますが、再建を目指すシーズンとなります

ルヴァンでうまく切り替えられたらと思いましたが、さすがに広島が強すぎましたね。うまくスタートから組めたとしても相手の技量と修正力を考えると勝ち点1をまぐれで手にできたかというレベルでした。完敗だったと思います。

 

 

まず、スタートからつまづきました。立ち上がりに背後を突かれて失点すると、その後も2トップのパワーに押され、2シャドーもガバガバでやられたい放題。前半はほとんど何もできませんでした。0-2になった段階でミラーゲームにして修正をしないとなと思ってました。プレスがはまらない試合の解決策ですね。2節のセレッソ戦なんかも同じようなサンドバッグが起きていて、5バックにして落ち着くという経験をしていましたが、このメンバーだとどうも可変が効かないのが弱点だといえそうです。カウンターから1点返すものの、スコア以上の差を見せつけられました。

後半は想定通り、いや想像を上回る3枚替え。この試合を捨てつつ、修正を図るという点では正解だったと思います。5-4-1にして2トップに対してひとり余らせることで対応に余裕ができたこと。もうひとつの鍵が守備時にもシャドーの2人を絞らせ、相手アンカーの野津田を捕まえることで相手の攻撃の威力を下げさせます。ただ、サイドはWBが対応の軸になるので、ここが劣勢になるときついので、力負け感はありましたね。なんとか与することはできたものの、3点目でおしまい。サイドでボールを動かし続け、マークが剥がれたところでやられましたね。シャドーの選手もフォローに入ってましたが、このシーンは遅れてました。その後は相手も修正を図ることで終了となりました。

 

 

厳しい試合となりましたね。相手がスカウティングしてきっちりスタートさせたのに対し、こちらとしてはいつも通りやろうとしてしまった感があります。スタートの位置が同じでも相手の抑えるべきポイントというのはあるはずで、うまく対応できてなかったサンガに対し、きちんとやってきた広島という感じがします。そのうえで個々の技量、特に相手を見て最善のプレーを常に選択されるときついです。こういう相手にはプレスははまらないので、スタートの段階で工夫すべきだったと思います。

もちろん、ここが勝負どころではないと見て、敢えてスタートから手を加えるようなことはしなかった可能性もあります。まずはピッチにいる人間が相手の力を感じとり、どういう立ち位置で何を選択すべきかを学んでほしいというのもあります。スカウティングして、相手のリアクションをとればある程度勝ち点を計算できるようになるのは確かなんですけど、それを続けていてもチームとして成長するかは微妙ですし、最後1対1勝負みたいなところに持ち込まれるとどれだけ分析が優れていても勝てません。最終的には個々の技量、それはオンザボールだけでなくオフザボールの段階でも問われることになってきます。

さすがにこのままではきついということでHTで修正するのはさすがではありましたが、向こうもなかなかのやり手だと感じました。アンカーシステムが駄目ならボランチを2枚にして対応してきましたからね。1-3になってから相手が押し込めるようになったのはサンガの気落ちもありますけど、立ち位置の修正があったからでしょう。これを見るとスタートから5-4-1でスタートしてても相手の修正でやり返される可能性が高く、勝てた可能性はかなり低かったということです。

 

 

これが上位というものです。簡単ではありません。だからこそ、上位との連戦前に結果を重視していたかが分かると思います。対上位に工夫しながらも何かを掴みたいと考えるのであればプレッシャーがかからないことも必要ですからね。勝ち点17ではやや足りてません。

残り前半戦は3試合、全部上位との対戦となります。第2ラウンドは横浜FMと対戦。ミッドウィークということもあり、コンディション的にはきついですが、サンガとしてはHTに3枚替えを行ったようにそれなりの策は練っています。怪我人も戻ってきているのは幸いですが、力関係としては相手が上でしょう。その相手に何ができるかです。すべてがうまくいっても勝ち点1拾えればとしか思ってませんが。