先々週に新たな女子サッカーのリーグについて発表され、その概要、そして項目についての見解をまとめてきました。

実際のところ現状のなでしこリーグのチームがどんな状況なのか、どれくらい費用がかかるのか、各チームの参戦における可能性と妥当性を検証していくことにします。

今回は現状の資金です。限られた準備期間のなかで①資金、②ハード、③スタッフの確保が難しいというのをまとめてきました。どれくらいの資金で運営されているのか、改めてにはなりますけど、まとめていくことにします。

 

 

まず、Jリーグの財務審査における女子サッカーチーム運営費に計上されている費用一覧です。

 

お分かりだと思いますが、以前もつくった表をそのまま貼り付けています。

そして、今回新たに特定非営利活動法人も調べておきました。こちらは経常収益/費用という形で記しています。

 

表の注釈をつけていませんので改めて示しておくと単位は円です。万円ではありません。右に記してある四桁の数字が調べた年になります。なお、エルフェンについては2017年に新法人立ち上げに伴い、解散されていますことを付け加えておきます。

 

 

カテゴリによって支出額は異なりますが、まずJクラブ系のチームを見ていくと2500万~1億で推移しています。地域リーグになると桁が落ちます。この差は遠征費の部分が大きいかと。

もうひとつ、独立系となるNPO系のチームを見ると4500万~1億程度の予算で推移しています。Jクラブ系より高額になっていることが分かります。その理由として考えられるのはハード、特に練習場を独立系のクラブはいちから確保しないといけないからです。7000万くらいで壁があるんですが、チャレンジリーグと全国遠征のある1部・2部といったところでしょうか。最大18人がエントリーできますし、移動距離も増えます。専属環境にいる選手(みなしプロ)も2→3人に増えるみたいです。

 

 

全国リーグでいうと5000万から運営できるというのがなでしこリーグにおける水準といえるんじゃないでしょうか。人件費については計上されている部分もあれば、プロ選手であってもスポンサー企業の社員とみなし、直接的に計上していないチームもあります。全国リーグに参戦しようとなると現状は5000万程度の固定費が少なくとも必要だということ、独立系だともっと多額(特に練習場の確保が容易でないチームがかさみそうです)になるといえます。

本来であれば具体的な支出も見ていかないといけないんですが、今回は省略します。今回はこれくらいの予算で今は運営されているという目安を示しています。