3回目はサンガの選手がどのタイミングでプロ入りしたのかをまとめてみました。

 

 

高体連 清水 谷内田 黒木聖

 

昇格 加藤 宮吉(高1) 麻田 李 川崎 山田 福岡 上月 服部 若原 江川 森脇

 

大学 飯田 宮城 黒木恭 本多 荒木 庄司 曽根田 安藤 野田 上夷 太田 冨田 中野 石櫃 金久保

 

その他 中川(大学中退後渡欧し出戻り)

 

※外国籍選手は除く。太字はサンガU-18からの昇格。

 

大卒選手と高校ないしユースからというのが半々という結果となりました。もうちょっと高卒が多いと思ってましたが。

日本サッカーの特殊性のひとつが大卒選手の多さだといわれていますが、サンガもかなりの確率で大卒選手が占めているといえます。特にカテゴリが下がればそうなりやすいです。トップカテゴリにいるトップ選手であればあるほどサッカーで食っていける可能性が高くなります。高校を経て、サッカーで食っていけないなと思ったら大学に切り替え、そこで認められたらプロ、そうじゃなければ就職という道を選ぶことになるわけです。プロで失敗したらサッカー関連の仕事に残る選手もいれば、そうじゃない選手も出てきます。特に大学サッカー関連の仕事をしているサンガOBも多いですが、そうした方の多くが大学経由です。サッカーに関わる直接的なことを教わるだけでなく、大学では身につくものも多いということでしょうね。高校に比べると自分たちでやらないといけないことも多いでしょうから。それは社会生活だけでなく、サッカーもです。

一方で高体連が3人と少ないように思いました。谷内田を除けばベテランの2人ですから、このチームで高卒選手がプレーし続ける環境というのはそこまで整っているわけではないのかもしれません。そもそも高体連の選手は最近こそ兆候が変わりつつあるかもしれませんが、とにかく大手のチームにいっていい選手の近くでプレーする傾向にあります。ある程度見て、レンタル放浪してみたいなケースが多かったです。もちろん、初期から出場機会を優先したチームを選ぶ選手もいましたけど。川島永嗣が分かりやすくて最初が出場機会が優先(大宮)→大物選手の近くで学ぶ(名古屋)というパターンで2010年のW杯直前に名古屋時代に越えられなかった楢崎の壁を越えたわけです。

そして、アカデミーですが加入してそこまで時間の経たない選手がほとんどです。それなりに個人昇格という点では成果が上がっているものの、チームのレベルアップに貢献できているとまではいきません。どうしても活躍したら1~2年で出ていかれるサイクルになってしまっています。だから、若手に頼らないではもっと厳しい成績になるということがここ最近の低迷と上位争いで学べてるかですね。ちょっとずつアカデミー出身選手もスケールダウンしているようにも見えるので、今いる選手は踏ん張りどころですし、結果というところを無視してはいけませんけど、どんどん抜擢していかないとチームとしてもプラスにならないわけです。プロに入れて、あるいは大学に入れておしまいというのがSAPの目的ではないと思ってますから。もちろん、個人的には出戻りも考えていくべきだと思いますけどね。大学でレベルは下がりますが、そこで出番を得て成長する選手が多いこともまたクラブユースの価値を上げることになりますからね。

 

 

最後はアカデミーへの注文にもなってしまいましたが。どうしてもこのカテゴリにいる以上、短期で結果を出そうと選手もフロントも考えがちというのが大卒選手や前回の在籍年数の短さにも表れていますし、結果が出てない理由にもなっています。短絡的に結果を追い求めると同時に育てて、起用できる若手を増やすことも忘れないでほしいです。