ここ最近は試合のレビューや観戦記、シーズンプレビューなど義務的に更新していた内容ばかりでした。1日に複数記事をあげるのであればもう少しゆとりをもって更新できるんですけど、そうなるといざというときにネタ切れすることにもなるので、うまく今更新すべきか、後回しにできるのかを判断していきたいです。ということで久しぶりにやや骨休め的、いや、先週の続きみたいな感じですかね。江尻の就任にあたってはネタ100%にしましたが、今回は真剣な話をします。
タイトル通り、今回はエスナイデルのチャレンジと失敗についてまとめていきます。監督としては2年と少し。個人的には予想以上に早い決断となった気がします。
すでにこのブログでもエスナイデルの改革については記事にしています。
https://blogs.yahoo.co.jp/artistmisaki/65768851.html


このときの結論として最後にエスナイデルを続投させるべきかということを最後のポイントとしていました。実はこのあと、千葉は驚異的な追い上げを見せ、POに進出することができました。ここから見るに私はこの改革は成功に近づけると思っていました。最後に苦しみながらも成果を出しましたから。ただ、翌年、結果をあげることはできませんでした。結果的に失点を減らすことができませんでした。攻撃的とは魅力的な言葉でありますが、守備を顧みないと同義ではありません。結果的に守備が不安定だと攻撃性を失う危険性もあるからです。攻撃的に振る舞うための守備を整えることが今季、昨季まったくできなかったというのが結論ですね。リーグ間格差、これは資金力ではなく、チームの強弱ですが、はっきりしていれば守備を顧みないことも有効なんですが、そうじゃないリーグなので、今回は失敗と結論づけてよかったと思います。ただ、ジェフのフロントはこの判断を見誤りました。失敗したんだから、当然ですが、監督交代という決断をしてもよかったはずです。しかし、チームとしては続投させました。まるでサンガを見ているようでしたね。プロである以上、まず結果で判断されます。もちろん、結果度外視でもOKという状況にあるのなら話は別ですけど。降格がないのであればチームを構築する、結果は二の次でいいというやり方は決して間違いではないと思います。しかし、今ジェフが置かれている環境はそうではありません。一歩間違えれば降格の可能性だってあるわけです。どれだけフロントに危機感があったのか。J2に沈んでから長くなっています。サンガにもいえるんですが、J2から脱出したいとは口だけでどういうリーグなのか、どうすれば勝ち抜けるのかという分析を置き去りにしてきたんじゃないかと思うんです。それを踏まえたうえでどう強化していくかというテーマにたどり着くわけなんですが、最初の段階でつまづいています。失敗を繰り返していることを考えると創造より模倣だと思うんですけどね。
もうひとつ、食事改革など、チームの改革に取り組んできた点についてです。これも成功だったのかは分かりません。これは私のイメージ論で申し訳ないんですが、日本人は従順な側面があります。「○○せよ」と言われたら従うしかないと思っています。型にはめるとその型通りにしかならないんじゃないかと。だから、こうした抑圧的なやり方ではむしろ選手の想像性を失わせてしまったり、あるいは息抜きに失敗したりするんじゃないかと昨季後半のジェフのサッカーを見て感じました。対照的な事例として長野の例をあげました。「こうしなさい」だけでなく、これはOKという遊びみたいなのを入れて選手を生まれ変わらせたという事例です。飴と鞭の関係ですかね。飴を入れないと選手にとって窮屈になってしまったんじゃないかと思っています。まあ個人性が高い集団だったら自らが型から外れようとするので、うまくコントロールするためにいいんでしょうけど、そうじゃなかったというわけです。
他にも何が原因なのかは分かりませんけど、怪我人が相次ぎました。トレーニングの問題なのか、食事が影響しているのか。実は特に意識しない食事って個人的には最強だと思っています。もちろん、不要なもの、余計なものもありますけど、かなりのバランスになっているんじゃないかと。根本的に偏食だったら別ですけど。科学的に正解かもしれないんですけど、果たしてそれが本当に正解なのかは難しいです。経験知で行われてきた食習慣が意外と理にかなっていることもあるんじゃないかと思っています。自分の経験のなかから摂生することもスポーツの場合は必要なんでしょうけど。


実はこうしたエスナイデル改革について疑問に感じたのは成績の低迷だけではなく、ちょうど1年くらい前になりますかね、ハリルホジッチ元日本代表監督を見て、感じる部分もありました。とにかく、彼も規律にうるさいイメージがありました。厳しさがあっていいんですけど、抑圧的なイメージを受けて、むしろ日本人には受け容れられなかったのではないかと感じました。外国人監督全般の難しさだと思います。日本人の性格を考えてまとめないとむしろ結果的によくない成果になってしまうことになります。だから、答え、そのための手段としてやるべきことはあるのは分かってるんですけど、それが受け容れられるよう指導者も考慮しないといけないわけです。選手にとってストレスを感じにくくやらせるというのが欠けていたかなと思います。


外国人監督の難しさですね。スペインブームが来る前はほとんどが日本人か、日本歴の長い外国人監督かのどちらかでした。そして、外国人監督を引くと軒並み外れ。その連鎖を断ち切ることを目指して様々なチームが色んなところから監督を呼んできましたが、まだまだ道半ばといったところでしょうか。やはり、日本人、日本の環境に合ったやり方が必要なんだと思います。