さっきの続き。個人の力は抑えられたと思う。はっきりいって今回結構いいメンバーで戦えたと思う。前半20分まで失点を除けば最高のゲームができたと思う。大剛は三都主を完全に封じた。田原は闘莉王に対し競り勝った(どうやら闘莉王がおかしいと思っていたら肉離れを起こしていた)。
 相手の攻撃から振り返ろう。博貴封じのためにボランチのオーバーラップは制限されたし前述の通り闘莉王は怪我でキレがなかった。つまりレッズ得意の低い位置の選手の攻撃参加もなかった。つまり前線の5人にほぼやられた。そのうち三都主は抑えていたしレッズの4人に対しうまくケアができていなかった。1点目のセットプレーのシーン。何度もいうけど集中力云々の問題。受け渡しとかじゃない。もっと競り合うなら相手と近くで競ってできるだけヘディングさせないという工夫が足りなかった。2点目もアウトサイドの選手が中へ潜ってディフェンスしてるなら誰かが気を利かせてカバーにはいるべき。3点目はさっき振り返ったばかりなので省略。4点目はオフサイドのかけ損ね、そして山田をドフリーにしてしまったこと。5点目は大剛にスペースと相馬、2つを相手にしてしまった。
 確かに前線は困惑したと思う。私も当初永井トップにはいると思っていた。しかし山田を入れ小野を外し、ポンテを入れてきた。これにより達也がトップ、そして山田が自由に動く。ポンテがつくるという役割が決まったのだがサンガはそれに対応できなかった。この場合顕徳が達也についてカク、石井、斉藤がポンテ、山田に対応し余った1枚は両サイドのカバーに行く。こういう気を利かす、連動する動きがサンガにはできていない。これだけ前線のおかげで攻撃の選択肢を減らせたのに残念だ。
 続いて攻撃なんだけど本当に前半20分までは機能していた。田原が競り勝ち博貴が拾ってゴールなんか今季のサンガベストゴールの一つにはいるだろう。でも機能性を失ってしまった。パウの存在が微妙である。パウ絶対主義を敷いていたが組織で動くとなるともう少し約束事を決めてほしかった。ずっといっているがパウの動きが独りよがりになっているからだ。プレスをかけるのも一人。これじゃ駄目。誰が駄目じゃなくてちゃんとプレッシングのときや攻めるときにもある程度の約束事を決めておかないといけない。山岸のキックは下手。だからプレスをかけるだけで意図も簡単に失敗してくれた。それを1度でなく2度、3度と繰り返してやる。プレスも組織で意図を持ってやる。そういう意識がもっとほしい。
 やはりもっと攻撃、守備ともに組織という意識が足りないと思う。もっと声を掛け合うとかするのは基本だと思う。レッズはそれだけでなく一人一人が味方の選手がやりやすくなるように気を利かす、連動するという事ができていた。まずは声を掛け合うことをする。次に連動させ、そして味方の選手のために気を利かす。それが個人の力かもしれないけどそれなら頭を使ってできると思う。それと今回起用した大剛、博貴、田原は期待相応の活躍をみせてくれた。とくに博貴のトップ下は要求されることが多い。昨日KBSの解説の滋夢さんも相当博貴には高望みをしていた。もっと運動する、シャドーの動きをする、相手にとって嫌な選手になる。現状ではそのノルマを達成できてはいないがシュートの精度やパスの創造性はJの中でもトップクラスのセンスを持つ選手であることには変わりがない。大剛かってそうだ。攻撃力もあり守備も対人には問題がない。田原も今日のように競り勝てたら面白い。個人の特徴を生かしつつも組織で強くする。上位チームにはこんなものが見えた。