アイスキャンディー売りのおじさんがいた。

自転車の荷台に木箱をのせて鐘を鳴らしてやって来た。

アイスと書いた旗をヒラヒラなびかせながらやって来た。


川で水遊びしていた子供達がいっせいに

「おんちゃん待ってて~!」

小銭をとりに海パンいっちょで家に走る。


アズキとミルク。

割り箸の刺さったアイスキャンディーはその2種類。

私はどっちも好きで、どちらにしようかといつも迷うのだった。



夏休みの午後、入道雲が高々とそびえるような日の記憶。