小学四年までは弁当持ちだった。

冬になるとダルマストーブの上にブリキ製の箱がのせられ、三時間目が終わるとその中に弁当をいれて温めた。

時にタクアンの匂いが教室中に充満することもあって、冬の弁当のオカズにタクアンは禁物だった。


五年生になり学校給食というものが始まった。

コッペパンにマーガリン、たまにジャムが付いた。

牛乳は予算的に無理だったらしくスキムミルクが毎食ついていた。

そのスキムミルク・脱脂粉乳が苦手なヤツもいたけれど、私は全然平気だった。

オカズの一品はいろいろあったけれど、ケチャップであえたスパゲッティー(今はみなさんパスタなどと呼びますが・・)が人気だった。


当時、給食を食べ残すことは罪とされた時代で、嫌いなオカズでも我慢して食べるよう指導されていた。


なんのオカズか忘れたが、私の食器にダシをとるための煮干し、それも特大のが入っていて、それをどうしても食べる気になれなかった。

食後、食器を片付ける時に、アルミの食器をかさねた間に煮干しを隠したのだけれど、たちまちその企みは見つかり

「センセー!NOTちゃんが煮干しを食べ残しましたァ~!」

そうデカイ声で言いつけられ、泣き泣きその特大煮干しを食べさせられたことがあった。



何故煮干しがダメだったかですか?

だって、あれ内臓がとってないでしょ。

ということは魚のウンコも食べることになるじゃないですか・・・。