国際バカロレア(IB)の科目選択の際、6つのブロックから6教科を選ぶのですが、そのうちの3教科はHL(ハイヤーレベル)にする必要があります。 SL(スタンダードレベル)より内容が高度になるので、高得点を狙う場合、科目選択は慎重に行わないといけません。 (注:下子の2学年下から少し科目選択の方法が変わったようです。 下子の経験した当時(class of 2019)の情報になります。)

 

下子の選択科目は

HL: 経済・心理学・英語B

SL: 物理・数学・日本語A

 

でした。

 

日本語を選択できるのですが、なんせ非英語圏のインターナショナルスクール。 学校に日本人の先生はおられず、「self-taught」という方法で個人的に先生をお願いする形になりました。 ありがたいことに、課外授業のような形で200キロぐらい離れた都会のインターから日本人の先生が教えにきてくださいました。 しかしself-taughtの場合はHLを選択できないということを知り衝撃がガーンガーン 日本人だから日本語をHLにする方が、経済や心理学をHLにするよりもハードルが低いのではないかと考えていたため、科目選択が高得点取得に重要なIBの科目選択でこれは痛手でしたえーん オセアニアの現地校では日本語の先生もおられてHLを選択することもできたため、ここでも教育格差を感じますショボーン

 

気を取り直して照れ

 

日本人だから日本語は余裕だよねウインク と思っていた私でしたが、いやいや、難しい課題図書の中からカテゴリーに沿って選んだ合計10冊を2年かけて勉強するのです。 下子が選んだ本は以下になります。


・パート1 翻訳作品 (2作品)

 

シェイクスピア 「オセロー」

チェーホフ 「かもめ」

 

・パート2 精読学習 (2作品)

 

森鴎外 「雁」

近松門左衛門 「曾根崎心中」

 

・パート3 ジャンル別学習 (3作品)

夏目漱石 「彼岸過ぎまで」

阿部公房 「砂の女」

太宰治 「ヴィヨンの妻」

 

・パート4 自由選択 (3作品)

俵万智 「サラダ記念日」

茨木のり子詩集

宮本輝の「蛍川・泥の川」

 

いや私、この中で読んだのってサラダ記念日ぐらいじゃねびっくり 英語の環境にいる海外にいる高校生がこれを勉強するのねびっくり

 

テストの詳しい内容は下子が自分のブログで紹介しているので参照いただけたらと思います。

 下矢印

https://mayuublog.com/ib-japanese-self-taught-syllabus#IBJapanese_Self-Taught-2


 

ここからは注意点についてお話しします。


セルフトートで先生を自己手配しないといけない場合、11年生が始まる前に先生と学ぶ本をあらかじめ決めておき、新学期が始まる前の夏休み、一時帰国の際などに本を手配しておくことをお勧めします。 

 

私は準備万端のはずだったのですが一つ問題がおきました。 

 

当初、下子が日本語の先生と相談して翻訳作品から選んだ本はシェイクスピアの「オセロー」ではなく「マクベス」でした。 10年生の時にすでに学校の英語の時間に原文で読んでいるので、日本語でも読みやすいかと敢えて選んだ作品でした。 2回ほど、日本語の授業が終わったころ、学校のセルフトート担当の先生から突然「マクベスは10年生でやった本なので他のものを選んだほうが良い」とのクレーム(?)が入り、急遽本の変更を迫られたのです。 

 

ええええっ? もうすでに授業やってるのに今更??びっくり ここはヨーロッパの田舎です!そんなに簡単に日本語の本が手に入る環境ではないんだよえーん

 

とぶつぶつ文句を言いながらも、本の代金よりも高い送料で新たに本を取り寄せ、遠方から来てくださった日本語の先生の2回の授業を反故にして本の変更をしたのでしたタラー

 

個人でお願いする先生と学校側の意思の疎通ができていないなどの問題を防ぐためにも、学校側の語学の先生に私から事前に報告しておくべきだったのかもしれませんアセアセ 


以上が私の経験からの注意点です。


日本にいても日本文学に触れる機会はなかなかない事が多いと思うので、下子が国際バカロレア(IB)で勉強したことはきっと彼女の人生にいい影響を与えてくれるのではないかと思いますおねがい


下子のオセロー