恋をしたのは、いつだったろう。


どこか自分にブレーキをかけている。

壊れてしまわないように。


バカなアタシのことだから。


恋に盲目になれたあの頃の自分を思うと

とても怖くて。


物足りないぐらいが丁度いいと思ってしまうんだ。




私たちが離れてしまうのは
中身を見せたフリを互いにしてしまう癖が抜けないせい?

近づいても
遠くなるのは

わかりあったようで
わかりあえるはずがないと
底で思っているから?

それとも
イメージとの解離?

やっぱりなって思う自分が嫌だよ

これも流れの一つなのだろうか

私に
傲慢になるな
というメッセージを
降らせているのだろうか

たまにはさ
笑ってしまうぐらいに甘ったるい言葉を
投げかけてみたいじゃない

会いたいよー
うざったいぐらいに構ってよー
ってさ


でもそうしない
私たち


ちゃんと
多分
知っている

もの足りないぐらいがいいこと


うざったくなってはいけないこと

だから
懸命に
言葉を選ぶ

心を込めながら
淡々と

慎重に
丁寧に

ほとばしらせない努力をするぐらい

首ったけ

信じ合うには色んなものを見過ぎているから。

大切にしたいのに
触れたいのに
すんでで手を引っ込めてしまう。

まだ駆け引きの癖が抜けなくて。
どこまで信じても
怖くなって。

リアルなあなたの頬に触れて、そっと引き寄せたい。

だけどそんなことを考えている自分を笑う。

怖がる自分が嫌い。
そして愛しい。

そうやって、生きてきたから。

本能の目で。


そしてこんな臆病で
警戒心の強い目をはずしてしまいたくなる。

叶わないと知っているから

そっと目を閉じて

瞼の裏で想ってみる


そして

おかえりって言ってみる