ケ・セラ・セラ -6ページ目
70s
70s
I am just 70s
もうこんなに生きてしまった…
振り返ると思い出すのは
家族愛がなかったこと…
いつも孤独な少女だった
愛されてはいたのだろう
たぶん…
友だちと呼べる人もいなかった…
今でもそれは変わらない
愛している人はいるよ
たぶん…
自分の存在価値がわからない…
あたしは生きていていいの?
誰か教えて…
教えてください…
生きるってなんなの?
こんな歳になってもまだわからないの…
可笑しいよね…
あたしの70年間は…
誰かに認めてもらいたくて
認めてもらえなくて
心を病んだ
それだけ…
それだけ…
あたしを愛しているのは「あたし」だけ
それでいい
受話器を耳に当てて
誰かと話してるフリ
そこにいない誰かと…
もしもし…
返ってくるのは
空しい発信音
それでもあたしは話し続ける
少し微笑みながら…
誰でもいいの…
誰でも…
もしも…
もしもあなたなら…
あたしの言う言葉はひとつだけ…
「さよなら」
そうもうおしまいにしよう…
こんな空しい追いかけっこは …
そして
あたしは静かに受話器を置く…
君を抱きしめた…
大人になった君を抱きしめた…
大きな背中…
伝えたいことはたくさんあったけど
「ごめんね」
「愛してる」
「生きててくれてありがとう」
最低限の言葉しか出てこない…
あとは涙…
小さい時から辛いことがいっぱいあったよね
いつでも君はひとりで耐えてきたよね
きつい言葉でそんな君を責めたこともあった…
一緒に「死のう」って言ったことも…
君は首を横にふるだけ…
何も言い返さないで
耐えてきたよね…
本当にごめんなさい…
そしてこんなあたしを母として
生まれてきてくれてありがとう

