『ロンゲスト・ヤード』 ロバート・アルドリッチ

痛快。

権力についての力学が映画に一本貫通している。

ありえない映画的設定を説得的に描くために、刑務所長の支配とうまく付き合いながら目的を達する主人公や周りの囚人の力関係を丹念に。

終盤の試合、観客を味方につけるところがカタルシスであり、テーマかなと。

『モデル連続殺人!』 マリオ・バーヴァ

カメラワークと極彩色の照明。ヴィジュアル偏重で、殺人行為とその犯人の提示だけというシンプルだが端整な語り口が奇妙な魅力に。

『インソムニア』 クリストファー・ノーラン

不眠でボロボロのアル・パチーノが良かった。サスペンスを構成する情報の要素が整然とされすぎていて、いまいち乗れない感じがあった。

『サンゲリア』 ルチオ・フルチ

鮫とゾンビの対決。木片が眼球に突き刺さる。

『脳内ニューヨーク』 チャーリー・カウフマン

ひとりの劇作家の人生、つまり経験とか思想とか欲望とか夢(無意識)とか人間関係とかを同一平面上で一挙に映画にしたような作品。

劇中、劇作家が自分の人生を劇にしようとするが、これはまさにカウフマンがこの映画でやろうとしたことであり、フィリップ・シーモア・ホフマンが分裂していくのも、表現に向き合うことの必然であり、人生に関わるすべての人間の人生もそれに含まれるという無限の豊かな広がりがこの映画の中心。

『虹をつかむ男』 山田洋次


『男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け』


『男はつらいよ 寅次郎忘れな草』


『男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎』


『男はつらいよ 寅次郎春の夢』


『男はつらいよ』


『続・男はつらいよ』