フライパンで目玉焼きを作る。めんどくさがりな私の手抜き昼ごはんであった。
出来るだけ寝ていたい。休日なら昼まで寝ていたい。でも、お腹空いちゃうから、ご飯は食べたい。冷蔵庫を開けたら卵があった。ただそれだけで十分だと思った。
フライパンのフチで卵を割って、少し多めに熱した油に入れる。ジュゥパチパチと油が跳ねるので、急いで蓋を閉めた。危ない危ない。多めの油がポイント。私は目玉焼きは揚げ焼きにした方が好き。ウィンナーがあればなおよし。でも今回は無いから、目玉焼き丼を作る予定。
電子レンジで冷凍ご飯を温めて、包んでいたラップを机の上で広げた。熱々のご飯の上にさっき作った目玉焼きを乗せる。艶々の黄身とぷつぷつ空気が弾けて香ばしく焼けた白身。格子のようにマヨネーズをかけ、醤油をひと回しする。七味をかけても美味しいけど、確か引き出しに味付けのりがあったはず。ガサゴソと引き出しを触った。味付け海苔があったらかけたい。
大きな目玉焼きがご飯の上で休んでいる。これが空を飛び回っていたら、それは目玉焼きのエイなのかもしれない。白い翼と、黄色い背中。長いしっぽは卵の殻からつながった白身のしっぽ。大きな翼を羽ばたかせ空へ高く高く上がっていく。お腹すいた。早く捕まえたい、あの目玉焼きを。実際には目玉焼きのエイはご飯の上で休んでいる。
箸の先で黄身をつつく。薄い膜がつぶれ、中から黄身が零れ落ちる。米に染み込み、白いご飯が黄色い膜に染まっていく。醤油と黄身が、米に彩りを加える。ここは目玉焼きのエイの墓。私はこのお墓を何十個と建てている。