夫が家を出て1年と数ヶ月。
たしか12月だったと記憶している
私たちはいつも通り待ち合わせをして飲みに行った
どんな風に切り出されたのかは覚えていない。
とにかく唐突に"離婚"という言葉を口に出されて
え
と驚いた。
なぜ?なぜ?
私たち、こんなに仲良しじゃない
別居はしてるけどいい関係だって思ってた。
このままずっといくんじゃなかったの?
理由を聞くと夫は「けじめ」だと言った。
もう家を出て2年になる。だからけじめをつけると…
涙がスーッと頬をつたった
家を出ると聞いたときは涙は出なかった。
仕方がないって思ったからだ。
でも今度は違う
確実にいい関係に戻りつつあると思っていたのに…
彼は続けた。
離婚しても今までと何も変わらない。
でも、とにかく一度ひとりになりたいんだと。
今だってひとりでいるじゃない
と言ってみたが、彼の中では明確に違うらしい。
籍を抜いて独身になることに意味があるようだった。
夫は一度口に出したことは必ず実行する人だ。
だから私は静かに諦めた。
『わかったよ。
でも今すぐじゃなくてもいいでしょ?
今、娘は大学受験に向かう1番大事なとき。
そんなときに切り出す話じゃないよね?』
こうして私たちの離婚は、娘が大学に入学してからということになった。
離婚に向けてのカウントダウンが今、まさに始まったんだ