子どもが1歳くらいのとき、初めての2泊3日の出張があった。
どうしても断れなくて行ったのだけど、今でもあまり良い思い出にはなっていない。あの頃のことを思い返すたびに、じんわりと重たい気持ちが蘇ってくる。
女性が仕事を続けるって、どうしてこんなに大変なんだろう、と思う。
「鉄は熱いうちに打て」という言葉がある。でも、それって何のしがらみもない状況にいる人への話であって、育児中の女性に向けた言葉じゃないと思う。同じ「頑張り時」でも、そこにある条件がまるで違う。
以前、会社から「女性の社会進出についての講義をしてほしい」と言われたことがある。断った。
理由はシンプルで、女性はもう十分に頑張っている。それより、女性と一緒に働く男性——上司も同僚も含めて——に向けて話をしたい、と思ったから。
周りからの理解がなければ、結局どれだけ本人が努力しても限界がある。女性のほうが、お互いへの理解や気遣いがある場面をたくさん見てきた。それだけに、男性側の意識が変わることの影響はとても大きいと感じている。
男性ばかりの体育会系の部署に配属されていた時期は、仕事を断りづらかったし、色々と迷惑をかけてしまっていたことは自分でもわかっていた。
でも、家庭を抱えながらの働き方としては、それでも全然やりきれていなかった。そしてその「至らなさ」のしわ寄せがどこに来るか——それは、自分以上に子どもに来ていた。
がむしゃらに働いていたあの頃の自分には、そのことが見えていなかった。今になって、ようやくわかる。
これが、私がずっと持ち続けている後ろめたさ。
きっと、同じような気持ちを抱えている人がいると思う。完璧じゃなかった自分を、今も責め続けている人が。でも、あの頃の自分なりに精一杯だったことも、同じくらい本当のことだと思っている。