昨日更新するはずが事情があってPC出来なかったので今日にします

超長いです。読む人は勇者だ!!



「最初はグー!」

「ジャンケンポン!!」

「よっしゃー!3連勝!!」

「残念だったな黒子」

「みごとに1人だけ負けたな」

「じゃあ黒子くん。大変だとは思うけど火神くんをおんぶしてね、よろしくー☆」

「はぁ…では、火神くん。のってください」

「お前、のってくださいって…カントク、さすがに無理じゃねぇっすか?」

「でも火神くん自分じゃ歩けないんでしょー、途中で入れそうな店があったらそこで休憩するから♪

  ここは黒子くんにも頑張ってもらいましょう」

「いやぁでも、俺コイツより背もでかいし、ただでさえコイツひょろいし

  俺をおんぶなんて出来そうにないじゃないっすか」

「む…ボクだっておんぶくらい出来ます。2、3歩ぐらいは余裕です」

「いや、2、3歩じゃ意味ねぇだろ無理すんなよ黒子

  秀徳戦の疲れがあるのにお前が俺をおぶれるわけねーって」

「自分で歩けもしない人に言われたくないです」

「お前なぁ!!」

「だぁーもう!!いいからさっさとおぶれ黒子ー雨の中俺たちを待たせるな!」

「と、キャプテンも言ってます」

「ったく…仕方ねぇ。頼むぞ黒子」

「出来るだけ……頑張ります」

「消極的なのか積極的なのかどっちかにしろ!」

「らっしゃーい」

「ふいー助かった入れそうな店があってよかったな火神ー(笑)」

「黒子てめぇ…覚えておけよコラァ。雨ん中落としやがって」

「すいません。重かったんで」

「お客さーん何名さんで?」

「15人なんですけど…」

「ありゃー多いねーちょっと席足りるかな」

「つめれば大丈夫じゃねー?へっ♪座敷の席トッピー☆」

「あっ!ちょ待て!コ、コガ座るのはやっΣ(゚д゚;)」

「もしあれだったら相席でもいいっすよ俺たちのテーブル、イス2つあいてるんで」

「ああーどうもすいません……あっ!」

「黄瀬と笠松!?」

「呼び捨てか、おい!」

「ちーっス」

「何でここに…」

「おたくらの試合見にね、決勝リーグ、進出おめでとう」

「ああ、どうも」

「おやぁ、お客さんらお知り合い?じゃあ相席でお願いします

  奥の座敷とちょっと離れちゃうけど、こっちの相席2席でどうぞ。

「ありがとうございます!じゃあ、皆てきとうに座ってくれ」

「はーい」

「もう座ってるやつが何言ってんだよ」

「黄瀬、もんじゃ食わねーのか?」

「いや、食いたいんスけど何なんスかこのメンツは…

  よりにもよって相席は黒子っちと火神っちってそれと、火神っち何でドロドロなんスか?」

「あぶれたんだよ、泥はほっとけよ、あと何々っち付けんな」

「食わねーとこげんぞ」

「もんじゃ焼きもおいしそうですね」

「ああ、この店のけっこういけるぞお好み焼きも上手かった」

「そうですか、悩みますね…」

「黒子っちってどんな状況にもすぐ対応できるっスよねぇ…」

「みんなー飲み物貰った?」

「水戸部のウーロンハイがまだだってー」

「すいませーん。ウーロンハイ…ってはい?」

「日向それ頂き!ウーロンハイではい?いや、はい!ウーロンハイのほうがいいかな?」

「伊月今それうざい。それよかコガ!何、酒頼んでんだよ」

「俺じゃないよ、水戸部だって♪」

ぶんっぶんっぶんっ←水戸部が首を振る音

「水戸部思いっきり首振ってんじゃねーか!しょーもねぇ嘘つくな!」

「ちぇー。アメリカンジョークなのに…」

「全然アメリカンじゃねぇー」

「ちょっとー。それで、飲み物はそろったの?」

「ああ、そろったみたいだね」

「そう!じゃあ、日向くん乾杯のおんどよろしくー♪」

「おう。あー今日はみんなお疲れさん。でもまだ決勝戦が残ってるし、引き続き頑張るぞ!」

「おうっ!!」

「おっし!じゃあ… かんぱーいっ!!」

がらっ☆

「すんませーん!おっちゃん2人!あいて……え?」

「緑間と高尾!?」

「うわぁーお…誠凛さん御一行様だ」

「何でお前らここに!?つか他は?」

「いやー真ちゃんが泣き崩れてる間に先輩たちとはぐれちゃって」

「おいっ!」

「んでー、ついでにメシみたいな?」

「店を変えるぞ、高尾。」

「おい!外は…」

「こんなところでメシなど!」

がらっ

「ニャーーー」

「何だ今のは!?猫がとんでいった…」

「そりゃ猫だって飛ぶよ、あの風だぜ?」

「だが猫だぞ!」

「猫でも犬でも飛ぶって!ともかく、ちょっと雨宿りしてかないとー

  ……あれっ! もしかしてあの人!!」

「どうしたのだ?あっ、おい、高尾」

「もしかして海常の笠松さん!?」

「何で知ってんだ?」

「月バスで見たんで!全国でも高PGとして有名じゃないっすか!!」

「ああ、そりゃーどうも」

「ちょ!うははー!!同じポジションとして話聴きてーなぁ

  ちょっと混ざってもいいっすか?」

「え?あっ、てか正直今、祝勝会的なムードだったんだけど…いいのか?」

「気にしない♪気にしない♪さっ!笠松さん、奥の座敷へ♪」

「ああ…いいけど」

「あれ?お客さんたちまたお知り合い?じゃあすいません相席でお願いします」

「はい!じゃあ真ちゃん。笠松さんと席とっかえて、ここ座りなー」

「なに?」
「な、なんで緑間っちがこのテーブルに…」

「とりあえず何か頼みませんか?お腹が減りました」

「あぁ。俺もうけっこう一杯だから、今食べてるもんじゃだけでいいっスわ」

「よくそんなゲ○のようなものが食えるのだよ」

「なんでそーゆーこと言うっスか!」

「あっ!注文お願いしまーす。いか玉ブタ玉ミックス玉たこ玉ブタキムチ玉じゃが玉…」

「なんの呪文っスかそれ!?」

「頼みすぎなのだよ!」
「大丈夫です。火神くん1人で食べますから」

「本当に人間か!?」

「ちょっと、ちょっとー。黒子くんたちの席、超わくわくするわね」

「緑間、黄瀬、黒子に火神か…壮観だな」

「オマエ、これ狙ってたろ」

「えー?まっさかー❤さーて、オレは何頼もーかな♪

  あっ!誠凛さんは何頼みます?色々頼んでシェアしますか?」

「ああー、そうね。っていうかアンタ溶け込むの早いわね」

「いやー、緑間と付き合うにはこれぐらい柔軟じゃないと♪」

「そうなの?」

「アイツ、色々こだわりありまくりだから☆」

「ええーそうなんだ♪」

「はいーお待たせしました

  いか玉ブタ玉ミックス玉たこ玉ブタキムチ玉と、じゃが玉2つとトッピングの餅です」

「おおっ!きたきたー!さあ、食うぜ!食ってやるぜ!」

「火神くん!まず焼かないと…」

「わーってるよそんなこと!!誰が生で食うか!」

「すいません…今にも生で食べる勢いに見えたので」

「お前の中のオレの認識ってひどくね?」

「そんなことはないと思います…多分」

「おいっ!」

「緑間っちも焼いたらどうっスか?試合して腹減ったでしょ」

「ふん!こんな席で食欲など…」

「まあまあ、ほら!オレが変わりに焼いてあげるっスから」

「おいっ、黄瀬…」

「遠慮しない、遠慮しない♪」

「おいっ!」

「黄瀬くんこれ、緑間くんが頼んだトッピングの餅ですこれも入れないと」

「りょーかいっス☆トッピングまで頼むなんてー

  やっぱり腹減ってるんじゃないっスかーんじゃ!餅投入しまーす」

「ぬわぁぁぁぁ!!」

「な?な?なんスか?どうしたんスか?緑間っち」

「貴様…なんてことをしてくれたのだよ」

「え?あ、おれぇ?何かしたっスか?」

「今、しただろ!一番してはいけないことを!」

「えぇ?」

「黄瀬くん何をしたんですか。」

「してないっスよ!黒子っちだってオレのこと見てたでしょー」

「はい…ですが、緑間くんがあまりにも怒っているので

  ボクの見えないところで何かしたのかと…」

「見えないところって、となりに座ってんのに何ができるって言うんスか」

「で?何したんだよ黄瀬」

「だから何もしてないっスよ!」

「しただろう!今、貴様は餅をお好み焼きに入れた!」

「…へ?」

「だから!オマエは今、トッピングの餅をお好み焼きに入れたのだよ!!」

「あぁーっと…それが何か?」

「ありえないのだよ!!

  餅はお好み焼きとは別に焼き、ころあいを見て投入するものなのだよ!」

「へ?」

「はぁ…」

「くっだらね。別にそんなのどーでもよくねぇーか?」

「火神…オマエは本当に分かってないな」

「あぁ!?」
「いいか…お好み焼きにはそれに適した焼き方というものがある

  特にトッピングの餅やチーズなどはその投入タイミングが味と触感の決めてとなるのだよ」

「はっ!別にいーじゃねーかそんなの。お好み焼きって言うんだから

  好きに焼けばいいだろ腹に入ればみんな一緒になるんだからよ」

「ふん!これだから雑な人間は嫌いなのだよ」

「んだと!雑な人間って俺のことか!?」

「まあ…だいたいあってます」

「繊細な人間でないってことは確かっスね」

「なんなのお前ら!?どっちの味方!?」

「オレはいつでも正義の味方っス☆」

「黄瀬くん…そのギャグ寒いです…」

「え…だめっスか?」

「緑間くん。よかったら僕のお好み焼きのたねと交換しませんか?」

「なにっ?」
「僕…まだ焼いていないので、これを緑間くんにあげます頼んだのは同じものですから」

「…何のつもりだ、黒子」

「せっかくなので、緑間くん流のおいしいお好み焼きの焼き方を知りたいなと思ったんです」

「あ!俺も俺も!!緑間っちの焼き方知りたいっス!」

「ふん!仕方ないな…よこせ!黒子。」

「どうぞ」

「どんだけ上から目線なんだよ」

「雑な人間は黙っておけ」

「なんだよコラァ!」

「では、これからお好み焼きを焼き始める!」
「お願いします」

「手術みたいっスね」

「お好み焼きを焼くうえで大事なことは、素早い手さばきにある

  程良く熱した鉄板に素早くたねを広げる!

  だが、この時あまりたねを広げ過ぎてはいけない

  均等に丸く、ある程度の厚みがある方が美しく、食欲をそそる

  そして、クライマックスはお好み焼きをひっくり返すときだ」

「程良く片面が焼き上がったころあいを見計らってひっくり返す…

  これが大事なのだよ!

  そして、裏面を焼きあげたのちはソース、マヨネーズをかけ、青のりと鰹節で完成だ

  鰹節のくねり具合は、食欲刺激することうけあいなのだよ」

キラーン☆

「どうだ。分かったか、黒子」

「はい…。緑間くんが不器用だと言うことがよく分かりました」

「なっ!?何でそうなる!」

「いや…誰が見たってそうなるっスよ」

「口で言ってるわりにはお好み焼きぐちゃぐちゃじゃねーか

  形も丸どころかいびつだし、ひっくり返す時にバラバラになっちまってるし」

「んぐっ…こういうのは意外と難しいものなのだよ」

「緑間くん…意外と口だけですね」

「何ー!!」

「緑間っち、落ち着いて」
「はぁ…楽に焼いてこーぜ、お好み焼きなんだからよ

  厚みとかトッピングとかんなの適当でいいんだって

  よっと…こーゆーのはちゃんと焼けりゃそれで十分だろ」

「手際がいいですね…火神くん」

「あ?」

「マジ、綺麗にお好み焼きが焼けてるじゃないっスか

  厚みも均等だし、何より形がちゃんとした丸になってるっス!」

「そうか?これくらい普通だろ」

「いや、普通に焼けない人の前でそれ言っちゃダメっスよ(笑)」

「黄瀬…そこまで言うならお前が焼いてみろ!!」

「えぇ!?何でそうなるんスか!?んー…ほら!

  オレけっこう腹いっぱいだし、これ以上お好み焼きなんて入らないっス」

「ああ、だったら俺の頼んだやつ焼いてくれよまだけっこうあるぞ」

「何でここでそーゆーこと言うんスか…」

「じゃあ、僕がやってみます」
「えっ?」

「火神くんのを見ていたら僕にも出来る気がしてきました。」

「はい?」

「んじゃー、このたこ玉焼いてくれよ」

「分かりました。やってみます。よっ…

  はぁ…無理でした」

「見りゃわかるわ!ひどいぞそのひっくり返し方!」

「緑間っちにまさるとも劣らないバラバラ具合っスね

「おい」

「不思議です。火神くんを見ていたら、出来るような気がしたのですが…」

「ふん。見るとやるとでは大違いなのだよ。」

「お前がいうなよ…」
「ちょっと日向くん!何か話題-」
「話題って、何で。」

「このテーブルだけ変な沈黙続いちゃってるじゃない!」

「そりゃそーだろ。笠松と高尾とカントクと俺で何話すんだよ」

「共通の話題くらいあるでしょいいかげん気まずいのよ」

「そーゆわれてもああー…えー…んー…」

「何それ、おっさんのスピーチ」

「ちげーよ!あとっ、じゃあ笠松さん。」
「お?」

「あーその…キャプテンとして気を付けてることってあるんすか?」

「唐突だな…」

「まあ、なんとなく…せっかくだしーみたいな?」

「んー…でも、キャプテンかぁ…チームによって違うだろうけど、

  メンバーにはやりたいことをやらせてでも、最終的に統率をとって勝つこと…だろうな」

「やりたいことをやらせる…」

「チームのバランスをとるってことだよ特に今年、ウチは黄瀬が入ったから」

「ああ…キセキの世代が入るとねぇ」

「キセキの世代の名はだてじゃない。等質するプレイヤーは

  チームの薬にも毒にもなる。そこのバランスをちゃんととることが大事だと思ってた」
「ん…?思ってた?」

「最近、ちょっと変わってきたんだよ黄瀬のやつ」

「えっ?」
「ちょっとづつだけどな。で、そういうとこ、秀徳はどうなんだ?」

「あれ?そこでこっちに話振ります?

「キセキの世代を獲得したのはそっちも同じだろ。色々大変なんじゃないのか?」

「まあ、そうっすね。緑間は協調性ゼロだし、」

「あーそれは、今日の試合でよく分かった」

「でも、実際アイツが凄いことは皆知ってるからキャプテンはバシッとまとめてる感じっすかね」
「キャプテンの統率力か…」

「ああ、あとウチの場合は監督が緑間のかじ取りしてるかも

  わがままは1日3回まで…とか」

「わがままって」

「監督によるかじ取り…」

ジュ―☆

「あれっ?カ、カントクー?おい、何やってんの」

「あー、あたしのことは気にしないで、真面目トーク続けてーお好み焼きは焼いとくからー☆」
「や、焼いとくから!?」

「こーゆー他校との情報交換って大事よー。じゃんじゃんやって!

  お好み焼きはあたしに任せておけば大丈夫だから!!」

「一番大丈夫じゃない!」

「よーしもう食べても良さそーよーさ、召し上がれ❤」

「あの、カントクー」

「いやー悪いっすねーカントクさんに焼かせちゃってーいっただっきまーす☆」

「ちょっ!高尾!!」

「あむ!んー、やっぱ女の子に焼いてもらうと…………ん!?」

「おい、どうした?高尾」

「んーー!!」

「顔が青く…いや、赤く…はっ!黒くなった!」

「はぁ…………」

バッターン☆

「ええっ!?おい!大丈夫か!?何で倒れるんだよ!」

「えっ?何?どうしたの?のどに詰まった?」

「カントク、店の人に飲み物の追加、頼んで来て!ウーロン茶2つ!大至急!!」

「えぇ?あ、う、うん。分かった!」

「日向、追加注文するなら…あれ、何で高尾が倒れてんの?」

「伊月…ヤバいことになった…カントクがお好み焼きを焼いちまった!」

「なっ!?それはまずいな…不味いだけにまずいな、

  …ちなみに今のは味覚の不味いと状況的なまずいをかけて…」

「ダジャレはいらねーから!!」

「おい、どーゆー意味だ?」

「うちのカントクすっごい料理下手なんです…」

「料理下手って、お好み焼きは焼くだけだろ?」

「その状況でもキセキを起こしちまうのが料理下手の凄いところなんだ…」

「とんでもないキセキだな…」

「で、どーすんだ?カントクのお好み焼き…」

「食べる」
「正気か日向!?」

「ああ、だって、カントクちょーこっち見てるし!わざと遠ざけたのに!!」

「えっ…」

「じーーーーーーーーー| 壁 |д・)」

「見てるな…期待っつーか、監視的に…」

「しかし、人が失神する程のお好み焼きを食べる気には…」

「大丈夫、俺に策がある…おいっ!!コガー」

「何ー?」

「ちょっと、来てくれ…」

「何か用?日向」

「この、お好み焼き食べないか?俺たちもう、かなり腹一杯なんだ…」

「いーの!?いるいるー♪」

「押しつけた!」
「キャプテンには時として残酷な判断を下さねばならんこともあるからな」

「じゃあ、お前んとこのテーブルに持ってってくれ!出来るだけ急いで!!」

「お?分かった。ちょい、ヘラかして」

「ああ。ほら、この皿も使っていいぞ」

「いらないよーそんなのヘラがあればじゅーぶん」

「いらないって、どうやって持ってくんだ?」
「それはねーこうやって…お好み焼きの下にヘラを入れて…水戸部ー!行っくよー!!」

「えっ!?おいっ!」

「どぉぉっりゃっ!!」

「お好み焼きを投げた!?」

「バカ!2つ隣のテーブルに投げるなんて何考えてんだ!」

「へーきへーき♪だって水戸部だし☆」

「答えになってない!!」

キラン☆

ッバ!

「なっ!?何だ今の。」

「さすが水戸部…飛んできたお好み焼きをヘラで見事に受けて鉄板に着地させるとは」

「水戸部はこれくらい朝飯前だよ♪じゃ、ありがとねー日向」

「ちょっとちょっと今の何?お好み焼き投げるなんて危ないじゃない!」

「いや、俺は止めたんだが小金井が」

「もー止めてよねそーゆーこと。あと、はいこれ、ウーロン茶」

「ああ悪いな」

「ちょっと日向ー!!」

「どーしたーコガー?」
「なんてもんくれるんだよ!1口食べたらつっちー倒れちゃったじゃんかー!」

「倒れた!?何でー?」

「ば、ばかっ!コガ!!」

「これ、返すから-!!」

ぴゅーん…

「えぇぇぇぇーー!?」

「まずい!鉄板じゃなく高尾に落ちる!!」

「はっ!シャキーン☆バッ!ジュー…」

「す、凄い!なに今の!?飛んできたお好み焼きを

  高尾くんがヘラで受け止めて鉄板に見事着地させた!!」

「すっげー!!」

「はぁ…間一髪…」

「高尾、気がついたんだな」

「なんか、身の危険を感じて…」

「でも、今の凄かったな…

  目を覚ましたかと思ったら的確にお好み焼きをキャッチして受け流してた!!」

「俺もホークアイがこんなところで役に立つとは思わなかったわ…」

「伊月ー!!」

「どうしたコガ?」

「お前も空中でお好み焼きキャッチして見せてよ♪」

「ちょっ!何言い出すの、小金井くん」

「ホークアイに出来たんなら、イーグルアイでもきっと出来るよ!」

「どーゆー理屈だよ!」

「いーからいーから♪行っくよー!」

「ばか!やめろ!!」

「ちょ、まっ!!」

「うりゃぁぁぁ!!」

「うわぁぁぁぁ!!」

「何か、向こうの座敷賑やかっスねー

  あれ、緑間っち全然食べてないじゃないっスかほらーこげるっスよ」

「食べる気になるはずないだろう」

「えー…まだこだわりがあるんスか?

  お好み焼きだってお店の人に焼いてもらったし、トッピングだってバッチリでしょ?」

「お好み焼きのことはもういい」

「んじゃーなんスか」

「黄瀬、今日何があったと思ってる」

「あーそうか、まあ、負けて悔しいのは分かるっスけど、

  んーほら!昨日の敵は何とやらっス!」
「負かされたのはついさっきなのだよ!

  むしろ、お前が平気そうにしている方が理解に苦しむのだよ。1度負けた相手だろう」

「そりゃー、当然リベンジするっスよIHの舞台でね。次は負けねーっスよ」

「黄瀬くん…」

「ハッ!望むとこだよ」

「黄瀬…前と少し変わったな」
「そうっスか?」

「目が…変なのだよ」

「変!?まあ、黒子っち達とやってから、前より練習はするようになったスかね

  あと、最近思うのが…海常のみんなとバスケするのがちょっと楽しいっス」

「どうも勘違いだったようだ、やはり変わってなどいない戻っただけだ

  三連覇する少し前にな」
「…けど、あの頃はまだ、みんなそうだったじゃないですか」

「お前らがどう変わろうが勝手だ

  だが、俺は楽しい楽しくないでバスケはしていないのだよ」

「お前らマジゴチャゴチャ考えすぎなんじゃねーの?

  楽しいからやってるに決まってんだろバスケ」
「なんだと…何も知らんくせに知ったようなこと言わないでもらおうか」

ひゅるるる~…

グチャ☆

「うわっ!」

「お好み焼きが飛んできましたね」

「何冷静に言ってんだよ!」

「ゴメーン真ちゃんダイジョーブ?」

「…とりあえずその話はあとだ高尾!!俺が行くまでそこを動くな!!」

「わりーわりー…ってちょっ真ちゃん?

  何でお好み焼き持ってきてんの?何で振りかざ…ダギャー!!!」

「あーあ、緑間っちってば」

「さっきのことですけど」

「ん?」

「火神くんの言う通りです。今日試合をして思いました

  つまらなかったらあんなに上手くなりません」

「だな☆」

「火神危ない!!」

「おぁ?」

ぐしゃ☆

「うえぇぇ!?」

「凄い、またお好み焼きが飛んできて振り返った火神くんの顔にヒットしました」

「黒子っちはいっつも冷静っスね…」

「あむ、あむ、あむあむあむ……おいっ!誰だ!今投げた奴!!」

「えー?分かんなーい。みんな、投げまくってるし☆」

「ちょっと、みんな!いいかげんにしなさいよ!!」
「緑間てめーか!」

「ばかな。なぜ俺が」

「俺の方がお好み焼き焼くのが上手いからひがんでんだろ!!」

「なに…この俺がひがむだと!?誰が貴様などに!!ふん!」

ひゅ~…

「す、すげぇ!3Pなみにお好み焼きが高く弧を描いて飛んでいく!!」

ぐしゃ☆

「確かに凄いです。火神くんの頭の上にお好み焼きが見事に着地しました」

「ふん。この距離で俺がシュートを外すわけがないのだよ」

「って、やってくれんじゃねーか緑間!!黒子いくぞ!!」

「えっ!?僕もですか…」

「あったりまえだろ!黒子、パス!!」

「はぁ。いきますよ、火神くん」

「よーし…くらえ緑間!!」

「うおぉー黒子のパスを火神がヘラでうった!!」

「すっげー。ちゃんと緑間に向かっていく!」

「ふん。それぐらい簡単に避けられるのだよ。ふっ!」

ぐしゃ☆
「笠松先輩!!」
「げっ!」

「ひどい…緑間くんが避けるからお好み焼きが笠松さんを直撃したじゃないですか」

「俺のせいっぽく言うな!!」

「笠松先輩大丈夫っスか!?あっ、このハンカチ使って下さいっス」

「黄瀬…」

「はい」

「やられたら…倍返しは基本だよな…」

「えぇ…それはちょっと…」

「キャプテンの命令だ!!いけぇー!!」

「は、はい!!」

ぴゅーん♪
「俺たちも行くぜ黒子!」

「はぁ」

ぴゅーん♪

「よーし、俺も負けないぜ!」

ぴゅーん♪

「イーグルアイはこーゆーことに使うものじゃ…」

ぴゅーん♪

「高尾!手を抜くなよ」

ぴゅーん♪

「へいへい…っと!」

ぴゅーん♪

「黄瀬!誰でもいい、動きをコピーしろ!!」

ぴゅーん♪

「そんなむちゃくちゃなっ!」

ぴゅーん♪

「で、カントクのお好み焼きはどこに!?」

ぴゅーん♪

「ちょーっともう、いいかげんにしなさい!お好み焼きを何だと思ってるの!?」

「確かに…ちょっとこの状況は良くないですよね」
「うわぁぁっ!く、黒子くんいつからそこに…」

「わりと前から…」

「あははーそう。あぁーもう。何とかならないの!?これ!!」

「終わらせる方法が1つだけあります」

「へ?」

「こうすればいいんですっ!」

バシュッ☆

「な、なにぃ!?黒子が俺の投げたお好み焼きの軌道を変えた!?」

「軌道を変えて火神っちの口に投げ入れたっス!」

「んぐ、んぐんぐ…ぷはっ。間食ーって、黒子!何しやが…んぐっ!」
「また黒子が火神にパスした!」

「しかも正確に火神の口を狙っている!!」

「どーゆうつもりだ!?」

「そうかぁ!お好み焼きを食べ尽くせばこの不毛な争いは終わるってわけね!」

「なるほど…考えたな黒子」

バシッ☆「あぐ」×4

「ふん。そんな終わり方…俺は認めないのだよ!」

ぴゅーん♪

「そうはさせません!」

「な、何!?」

「突然現れた黒子っちが緑間っちのお好み焼きの軌道を変えた!?」

「あぐ!あぐ!あぐ!」
「今のはミスディレクション…」

「黒子はマジで全てのお好み焼きを火神へと仲介する気だ!!」
「ミスディレクションまで使われたら、どこからパスカットされるか分からないじゃん!」

「どこまでも本気だな、黒子…」

「つか、この狭い空間で人知れず移動する黒子が怖い!!」

「え。」

「だからどうしたと言うのだよ。高尾!!」

「よっしゃー!黒子封じは俺に任せろ!!」

「黄瀬!!俺たちも負けるわけにはいかないぞ」

「はぁ…勝ち負けってあるんスか?」

「黒子にお好み焼きをとられるな!!」
「もーう。何なのこれぇ…」

「ブハッ、黒子!人の話を聞け!!」
「はい。」

「おっ、お、おう。やけに素直じゃねーか」

「ちょうどお好み焼きが無くなったので」

「え?そーなのか」
「なんてやつだ…あれだけあったお好み焼きを全て食いつくしたのだよ…」

「胃袋…ブラックホールじゃねーの?」

「っち。ここまでか…」

「いやぁ、ここまでで良かったっスよ」

「何だ、もう少し食えるのになーん?ん!な、何だこれ!?は、腹が…」

「火神くん、大丈夫ですか?顔が真っ青…いえ、赤く…いえ、黒くなってます」

「ぐはっ!…」

「火神くん?どうしたんですか?」

「まったく。あれだけお好み焼きを食べたら、お腹も痛くなるわよ!

  少しそこで休みなさい!!

  ほーらみんなもー!バカな勝負は終わり!!雨がやむまでは静かにしててよ!」

「は~い…」

「やれやれ…」

「キャプテン」

「ん?うわぁぁ!!黒子、いつからそこに。」
「今ですけど。それより、火神くん気を失ってるみたいなんですけど」

「は?気を失ってる?」

「まさか、あれを…」
「あれ?ああっ!!」

「何か心当たりが?」

「ああ、いや…まあ、なんつーか…

  あれだな、やっぱり一番強いのはカントクって話だよ」


長くてすみません!

全力で桜井くんします!!


ではでは(*^o^*)/~