売上増の秘策は、小さな気づきにあった。
あるショッピングモールでの取り組みです。
売上アップのために、チラシをどうしようか、
どんな催事を行おうかと悩んでいた、スタッフの方がいた。
いろいろと手をつくし、調べていく中で、
「これならイケるのでは…」という仮説を立てることになります。
その仮説とは、
●そのショッピングモールに来るお客様のうち、
買い物かごを使うお客さまは8%。
●そのうち、かごを使って買うお客さまは7割強、
●かごを使わずに買うお客さまは30%前後。
このデータをもとに、
コストをほとんどかけずに、売上増(特に客単価の向上)を
もたらすことになる一手を打つわけですが、
その一手は…
いまはホームセンター・ニトリなどでも見られます。
ぜひ店内を歩いてください。
いたるところに
かごがおいてある。
正解は「買い物かごの置き場所」を増やした。
データを振り返ると、
●かごを持っている人は意外と少なく、
●購入者はかごをもっている人が多い
であるならば、担当者は
「欲しい!と思っても、そこにかごがないから、
素通りしてしまったのではないか」と考えたわけです。
カーテンを両手で抱えて、あ、このスリッパも欲しい!
と思ったとき、その場所にかごがあったら…といった風に。
この作戦、多彩な小売業で活用されていて、
必ずここにあります。
仕事帰りで鞄を持ったリーマンをイメージすると、
その理由はおわかりかと思います。
データを追い、メソッドを学ぶことも重要だけれど、
生身の人間が何を感じているか。
その洞察にまだまだヒントがあるようです。