ふむふむ。読みふけっています。朝活です。
名探偵・夢水清志郎シリーズ、第一弾。
「そして五人がいなくなる」です。
元・大学教授の自称“名探偵”夢水清志郎が
隣に住む三つ子の姉妹(亜衣・真衣・美衣)と事件を解決していく。
ストーリーは、リズミカルにテンポよく進み、
読み進めると、痛快で心地よいラストが待っている。
かつて読んだ「オヨヨ島の冒険 」を思い出しました。
さて、このシリーズ、実はシリーズ累計で
280万冊も売り上げている超・ベストセラーであり、
出版不況とよばれるなか、ヒット作を連発している版元、
「講談社・青い鳥文庫
」が本日のテーマです。
さて、ここからは田中洋氏の著作、
『大逆転のブランディング 』からの引用となりますが、
まず見誤ってはならないのは、
活字離れは、現代の小学生にとってあてはまらない。
むしろ増加傾向にあり、08年には過去最高を記録しているのです。
社団法人全国学校図書館協議会・読書調査
学校の読書運動などの取り組みもあって、
児童書市場は例外的に好調のようです。
中でも、業界のリーダーである青い鳥文庫は
近年、1.5倍も実売部数をのばしている。
そのポイントは、
●ターゲットを小学校三・四年~中一年生に照準をあわせる
読者は圧倒的に女子が多いようですね。
●「ジュニア編集部」というモニター制度を設け、
読者がほんとうに読みたい物語をすくいとり、作品に反映させていく
●ファンクラブ・サイン会などを催し、読者との接点を多く・近くする
●店頭には、肉筆で描かれたコメントを。子どもと対等な目線を大切にする
などがあげられ、
「子どもが初めて自分で選んで自分で買う本」の
市場をポジションを築いています。
中でも印象的なのは、Webサイトのエピソード。
講談社の中でも最も注目度の高いサイトも、
アクセスが夜9時以降になると激減するそうです。
なぜか?
パソコンの向こうで、
こんな子どもたちが本を読んでくれている。
そう思うと、作り手の気持ちも高まるでしょうね。
本日のNewsでは、
「松本大洋のマンガがiPadで読めるようになる」と
私のような松本大洋ファンにはたまらないことですが、
現代のTwitterブームのように
Newメディアがよくて、昔ながらのメディアは時代遅れと
早急な先入観を持つと、その向こうにいる消費者が何を求めているか、
その根っことズレる危険性がある。あくまで道具で、手段ですもの。
そんなことで朝から2冊目に突入。
こちらは累計200万部。それを超えるシリーズも多くあるとか。
止みつきになりそうですね。
追記:
田中洋先生、一度、取材を受けてくださったことがありました。
テーマは、そうだ、プレゼンでした。
IBMを復活させたルイス・ガースナーがプレゼンをどう活用したか、
その知識、論点の鋭さにはおどろきました。
新天地でのご活躍、また文献を目にするのが楽しみです。