今回は

 

感覚的なものから離れて

 

「気功とは自律神経を整えるもの」という

 

観点でお送りいたします。

 

 

 

 そもそも自律神経ってなんだろう?

 

自律神経という言葉は良く聞くけれど

 

そもそもどういうものなのでしょうか。

 

 

自律神経を端的に言うと

 

「体の内部情報を伝えるメッセンジャー、内臓・各器官の調整役」

 

となります。

 

 

神経が情報を伝えるにも方向性があって

 

脳や脊髄から各器官に情報を伝える「遠心性神経」と

 

逆に各器官から脳や脊髄に情報を伝える

 

「求心性神経」があります。

 

 

自律神経系で良くいわれる

 

「交感神経」「副交感神経」は

 

「遠心性神経(脳・脊髄→各器官)」になります。

 

 

 

自律神経系には「求心性神経」もありますが

 

今回は遠心性神経の

 

「交感神経」「副交感神経」に

 

フォーカスしたいと思います。

 

 

 24時間綱引き大会

「交感神経」と「副交感神経」は

 

各臓器にそれぞれつながっていて

 

それぞれ各臓器に指示を出しています。

 

 

しかも真逆の指示を出しています。

 

心臓であれば

 

交感神経は鼓動を増やす指示。

 

副交感神経は鼓動を減らす指示。

 

 

そして、どちらかが働いているときに

 

どちらかが休んでいるかということではなくて

 

どちらも24時間働いています。

 

どちらかが優位に立って

 

内蔵、器官がその優位な方の

 

指示に従っているという感じです。

 

 

まるで24時間バランスを取りながら

 

綱引き大会をしている感じです。

 

 

具体的なことを書くと

 

運動をしているときは「交感神経優位」。

 

リラックスや食事をしている時は「副交感神経優位」。

 

 

全身の血管に指示を与えていたりもします。

 

「交感神経優位」のときは、「血管が収縮」する。

 

「副交感神経優位」のときは、「血管が拡張」する。

 

 

逆に

 

気道(肺につながる空気の通り道)は

 

「交感神経優位」のときは「弛緩する」。

 

「副交感神経優位」のときは「収縮する」。

 

 

喘息持ちの人は

 

副交感神経優位である夜中とかに

 

苦しくなったりしますよね。

 

 

活動のために「交感神経」が優位になり

 

備えのために「副交感神経」が優位になる感じですね。

 

 

大切なのは

 

「交感神経と副交感神経がバランスしている」

 

ということです。

 

それもイコールであるという意味ではなく

 

「状況に応じてどちらか一方にスムーズに切り替わる」

 

のが大切ということです。

 

 

 

 呼吸と自律神経の関係

 

これは良く言われていることですが
吐くときは「副交感神経」
吸うときは「交感神経」が優位になります。

現代人は「交感神経」に偏っていることが多いです。
なので
健康法レベルでの呼吸法では
「吐く息を吸う息よりも長くする」
ということが行われたりします。

氣塾の行法レベルの呼吸法になると
「吐く息と吸う息を拮抗させる」
ということもやったりします。

また
いくつかの呼吸法を組み合わせて
交感神経と副交感神経を自在に速やかに
シフトできるようにしたりもします(進陽火、退陰符)。
でも最初のうちはこの切り替えがなかなか難しいです。

でも自分で速やかにコントロールできるようになると
「自律神経を整えている」ような感じになります。

このように
「気功とは自律神経を整えるもの」
もっと言うと
「自律神経の切り替えを速やかに意図的に行うもの」
という側面があります。

 

 呼吸法は自分のリズムを大切に

 

呼吸法は自律神経を調整する方法ですが

 

初心者の方が気をつけなければならないのが

 

自分の元々の呼吸のリズムを

 

大切にするということです。

 

 

呼吸というのは

 

普段は無意識に自動運転されているものです。

 

それをゴリ押しで

 

自分のリズムに合わない長い呼吸法をしても

 

不快感が募るだけで

 

まったくいいことがありません。

 

わたし自身、最初の頃にこれで失敗していました。

 

 

気功というのは

 

ジョッキーとなって

 

自分という「動いている馬」の手綱を引いて

 

「導く」ような感じなんです。

 

決して無理強いはイケマセン。

 

 

元々の「自分のリズム」「生命の声」を聞いて

 

「気持ちいい」「心地いい」ように

 

無理のない呼吸法をすることをオススメします。

 

 

 終わりに

 

自律神経というのは

 

ストレスにも大きく関係していて

 

ストレス過多の現代人は

 

自律神経が乱れがちです。

 

 

積極的に

 

「自律神経を整える」

 

「バランスを取る」ための

 

一つの方法として

 

気功、呼吸法がある

 

ということが

 

今回お伝えしたかったことになります。

 

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!!