行政手続き上、コロナ感染症が5類へと移行し、全数把握の撤廃、検査の保険適応化、医療費の保険適応化など患者さまへの負担がふえることになりました。ただし高額なコロナ治療薬については9月までは政府が負担してくれるようです。
世間一般ではもうコロナ明けと称して、コロナがないような錯覚をお持ちの方々もいる様子ですが、決して違います。
全数把握の撤廃により正確な実数がわからなくなっており、定点医療機関からの報告数のみなので、油断してしまいがちですが、コロナ患者は増えてきております。
実際、併設クリニックの外来でも風邪(大人ではライノウイルス、小児ではRSウイルスが多い)の患者に混じってコロナ陽性者が出ております。症状はさまざまで、鼻水と喉の違和感程度のお軽い症状の方から、高熱、悪寒、関節痛、咳と痰など多彩な症状の方までおります。
そのような背景から、当苑では面会者の方々に、体温チェックのほかに問診を行っており、体調のすぐれない方や遠方から面会にお越しの方々には、抗原検査などもさせていただいております。普段来れなくて久々におみえになられた方にも抗原検査を御願いしております。
いったん施設入所者にコロナが出ますと、体力の弱い方々ですので蔓延する恐れがあるからです。どうぞご理解なさってご配慮を御願いする次第でございます。
コロナも今年で4年目を迎えており、そろそろパンデミックというような世界的規模の大流行や多数の死人を出すような変異株はなくなっているとみることもできますが、まだまだインフルエンザなみにはほど遠い注意を要する新興感染症には違いありません。
施設によって面会への対処法や考え方は異なっており、ご不満などもあるかと存じておりますが、どうかご理解のほどを御願い申し上げます。