昨日は、ため池を挟んで向こう側の里山に3年ぶりのぶらり歩きをした。昔は谷合にある3つのため池の各土手を通って向こうの里山に簡単に行けていた。お互いの里山は標高70メートルの台地にあって、昔敗戦前後の食糧難時代は遠望できる一面の耕地になっていた。今は雑木雑草が生茂り、全く通り抜けができない。しかもこの3年の間に耕作地が荒廃し、見通しさえきかなくなった。

ため池は昔はこちら里山(旧S村所属)の子供たちと向こう側里山(旧K村所属)の子供たちの共同水浴び場となっていて、集団での喧嘩もよくしていた想い出がある。それも大人になると親しさをましていた。(そんな悪友?も、もう大方あの世に去っている。



荒廃する里山を歩く

荒廃する里山を歩く










荒廃する里山を歩く




荒廃する里山を歩く






そのような中でうれしい出会いがあった。向いの里山にも荒廃した雑草畑を市中から毎日11キロを通う高齢者Xさんに初対面できた。

この人は会社勤めを退職したあと里山歩きをしていてこの土地の美しさにほれ込んで、菜園つくりを始めたいと10年くらい前に、ため池からの灌水とりこみや日向けのよさを考え、約200坪くらいを地元の人から借受け、雑木雑草地を切り開いて、菜園管理をしている。ところが最初A地主からこの範囲をと借受けて菜園を切り開いたら、その半分はB地主の所有範囲に入っていたというハプニングもあったが、Bも管理してくれるなら荒廃させるよりよいと了解してくれたというのだ。境界も分からないほどの里山は荒廃しているということだ。熱心なXさんは毎年4トンの腐葉土や油粕200キロ以上を菜園土地つくりに入れて、菜園管理をしているので、いまではどこに出しても負けない高鮮度と味覚を知ってもらい何軒かの食堂とも特約で採算も取れる営農者になったと自負しておられた。最近いのししの出没にも対策を完成したという。


荒廃する里山を歩く
荒廃する里山を歩く





大いなる刺激を受けて向こう里山から我が里山に帰ろうとしたが舗装農道以外は通れないほど荒廃していたので、まわり道をして帰り、わが里山に帰り着いたが歩数計で6500歩も歩いていた。

帰り道の脇で銀杏並木をすり抜けた。銀杏の実が道路傍にいっぱい落ちている。 もうすっかり秋だ。



荒廃する里山を歩く





荒廃する里山を歩く






健康に気を付けて、向こう里山でのXさんの心意気に刺激を受けて、自分のあり方を反省し生かしたい。