丈夫な体づくりやアンチエイジングに!ブロッコリーを食べるメリット
ブロッコリーは地中海沿岸が原産とされるアブラナ科のケールを祖先にもつ野菜です。大きく房になったつぼみだけでなく甘味のある茎も食べることができるという特徴があります。房を分けなくてもスティックタイプになって食べやすくなった品種もあり、サラダや煮込み料理などで食べられることが多くなっていますよ。
そんなブロッコリーには、おもに次のような栄養素が多く含まれています。
・ビタミンK
・ビタミンC
・葉酸
・ビタミンE
これらには、出血を止めたり骨を強くする、ストレスや風邪などの抵抗力を高める、正常な細胞をつくる、血管の健康維持や老化を防ぐ、などといった働きが期待できますよ。
そのほかに、グルコシノレートといった機能性成分も含まれています。
グルコシノレートはアブラナ科の植物に広く含まれ、辛味の元でもあります。生のままブロッコリーをこまかく砕いたり、刻むことによってスルフォラファンなどの成分へと変化し、抗酸化や解毒に関わる酵素の働きを高めてくれる働きが期待できるでしょう。
また、ブロッコリーは野菜類のなかで比較的たんぱく質を多く含むことから、菜食主義者や体づくりを意識している人にとって、積極的に取り入れられていることも。
このように、ブロッコリーを上手にとり入れることで健康増進だけでなく美容にもよい影響が期待できるのです。
便通異常や体臭が強くなることも?ブロッコリーを食べすぎるデメリット
多くのメリットが得られるブロッコリーですが、過剰に摂取したり体質によっては思わぬデメリットが生じることもあります…。
下痢などの不快な症状を招く
ブロッコリーには、腸内環境を整え、便秘解消に役立つ食物繊維も含まれています。ところが、その食物繊維をとりすぎてしまうと逆効果を生むこともあるのです。
食物繊維は、水に溶けやすい水溶性食物繊維と溶けにくい不溶性食物繊維があります。そのうち、ブロッコリーには不溶性食物繊維のほうがおよそ4倍も多く含まれています。
不溶性食物繊維は便のかさを増やして腸に刺激を与える作用があるのですが、水溶性食物繊維が不足していたり不溶性食物繊維の割合が多すぎてしまうと、便の水分が少なくなって硬さが増し、便秘や腹痛などの原因となってしまうことに…。
また、食物繊維は消化に時間がかかりやすく、体調がよくないときや個人の体質によっては消化不良を起こす可能性もあります。そのため、人によっては下痢や胃もたれなどの症状が見られることも。
おならのにおいや体臭が強くなる
ブロッコリーから生成されるスルフォラファンは健康効果の高さで注目されていますが、おならのにおいが強くなる要因のひとつと言われている硫黄を含んでいます。
そのため、ブロッコリーそのものは臭わなくても、スルフォラファンなどが腸内で分解されたときににおいのあるガスを発生させ、おならのにおいを強くすることがあるのです。それに加え、先述したように便秘を引き起こすことでも、腸内環境が悪化してにおいが強くなることが考えられます。
また、ブロッコリーに含まれるコリンなどの成分が分解されると、魚が臭ったり生臭く感じるような成分が発生します。ブロッコリーを大量に食べ続けてしまうと、このような口臭や体臭がにおう原因となるため注意しましょう。
結石の原因になる
ブロッコリーには、結石の原因となるシュウ酸が含まれています。
シュウ酸が多い食品として有名なのがほうれん草ですが、それに比べるとブロッコリーは1/3~1/4ほどしか含まれていないとされています。ただし、ブロッコリーを多く食べるとなると、ほうれん草と同じくらいのシュウ酸をとってしまう可能性が…。
シュウ酸は水に溶け出す性質があるため、とくに、ゆでずに生のまま大量に食べるような場合には注意が必要です(あまり知られていませんが、ブロッコリーは生食が可能です)。
健康な成人は1日にどれくらい食べても大丈夫?
まずは、1日に必要とされる食物繊維の量から、ブロッコリーの適量について検証してみましょう。
18~64歳における一日あたりの食物繊維の目標量は、男性で21g以上、女性で18g以上と設定されています。
一般的な生のブロッコリーに含まれている食物繊維は、100gあたり5.1g。そのため、仮にブロッコリーだけで男女平均のおよそ20gを満たす量を求めると、ブロッコリーおよそ400gという計算になります。これは、大きさにもよりますが2~4個分ほどに相当する量
どのタイミングで食べるのがいい?
ブロッコリーには、筋肉の肥大に関わっている男性ホルモンの分泌を調整する成分も含まれていることがわかっています。そのため、体づくりを意識しているのであれば運動の前後がおすすめ。
ただし、ブロッコリーだけで有効とされる十分量をとるのはむずかしいため、食事の最初によく噛んで先述した目安量を取り入れるようにしてみてはいかがでしょうか。
食事の最初にブロッコリーをよく噛んで食べることで、満腹中枢が刺激されやすくなり食事全体の食べすぎを抑えることに役立ちます。ちなみに、ビタミンCは体に吸収されてから排泄までの時間が短いため、できれば一度にまとめて食べるよりも1日数回に分けて食べると持続的な作用が期待できますよ。
ブロッコリーの栄養素を効率よくとり入れたいのであれば、加熱するときはゆでるよりも電子レンジを利用するようにしてみましょう。ブロッコリーに多く含まれているビタミンCや葉酸などは水に溶けやすいという性質があるため、ゆで汁ごと飲むのでなければ、水に浸さなくてすむ電子レンジ加熱がおすすめなのです。
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