私は卒業後、３つの職場で働き、色々な上司を見てきました。
ホント、いろんな人がいました。
・・・がほとんどが「円満」にやってきたつもり。
上司がイヤで、とか、上司とうまくいかず、とかそういった理由で退社したこともないです。
そう考えると、上司には恵まれてきたような気もします。
・・・が、
一人、どうしても好きになれなかった上司がいます。
今考えると・・・かなり反抗的な態度をとっておりました。
私が１社目の会社で勤続５年目を越えた頃、
大規模な「早期退職制度」が施行されたんです。
その時、営業課長が依願退職したので、その穴埋めを任され新しく上司になったのがＫさん。
彼は入社以来２５年、ずっと技術部門にいました。
営業なんてやったこともありません。
それが、いきなり営業課長。おそらく本人も寝耳に水だったことでしょう。
リストラもいいけれど、
適材適所の配置転換ができなくなるほどに人員削減しちゃって・・・
会社は何を考えているのだろうか？？などと思ったものです。
さておき、このＫ課長。
思ったとおり、最初はかなり戸惑っていました。
営業なんて全くの畑違いなのですから当然でしょう。
当初はちょっと気の毒なほどにストレスを感じている様子でした。
ところが、ある時から吹っ切ったようです。
いや、開き直ったのでしょう。
前代未聞の「無責任課長」に早変わり。
まず、
クレームなど問題が起こった客先には絶対に同行しません。
そして、出かけると大概は直帰。戻ってきません。
ひどい時などは、営業マンと同行し、会社の下まで戻ってきておきながら、
一人、夕暮れの中に去っていったこともあります。
こらこら、会社の下まで来てるなら戻って来いや。
日中くらいは真面目に仕事をしていてくれればまだ許せるのですが、
それさえもかなり危うい。
とにかく私用メールやりすぎ。目に余るほど。（←注意する立場だろーに。）
ある日、印刷したままとり忘れたＫさんの私用メールがプリンターに置き去りにされていた。
うーん、どうするものか・・・と考えた挙句、
「これ誰のでしょうか？？？」とすっとぼけて色んな方に確認作業しました。
Ｋ課長、大慌て。
ギャハハ、ざまーみろぃ。（←こわっ！）
また時折、Ｋさんはやけにテカテカ光るエナメルの靴を履いて出社してきました。
何を隠そう、これはダンス用の靴。「社交ダンス」が趣味だったのです。
つまり、この靴を履いてくるのは、週に一度のダンススクールの日。
そしてその日は、定時を過ぎるといつの間にかいなくなっていました。
ダンスのステップで軽やかにフェードアウト。
いっそのこと、ダンサーにでもなってしまえ！
はた迷惑なことに、
Ｋさん出場の「社交ダンス大会」（←セミプロかよ？！）が部下の間で回覧されたことがある。
私もお借りしましたよ。
意見を求められると困るので、早送りで見させていただきました。
ちなみにお相手は奥様でした・・・。「はじめまして。」
夫婦でお揃いの趣味を持つのは結構だが、
熟年夫婦のダンスシーン・・・しかもそれが上司ともなれば、部下にとってはちょっとした拷問です。
Ｎさんは若い女の子も大好きで、酒が入るとなんと一緒に踊りたがります。
かくいう私も、ある年の忘年会で危うくダンスのパートナーをさせられそうになりました。
そして、
冗談じゃねーよ！くらいの勢いでお断りしました。（←大人げない？）
私がお誘いをかわしたことにより、先輩Ｉさんが代わりにクルクルまわされていました。
ごめんよ、Ｉさん・・・。
自分の身を守るためなら先輩さえも盾する私。
こんな態度だったので
Ｋさん本人も、私の毛嫌いっぷりに気付いていたみたいです。（←あっけらかんと言うな。）
退社する際の送別会にて・・・
「なんでミーは、オレのこと嫌ってたのかなぁ・・・。」とＫさんに呟かれました。
うーん・・・、なんでだろうね。今考えると、実はよくわかりません。
若さゆえ？？？（←なんでもこれを理由にすりゃいーってもんじゃないすね。）
でも、今ならいちいちイライラせずとも、
「どうぞご自由に。」と受け流せる程度だと思われる。
大人になったのぅ、ミー。
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