料理がおいしい!と思うときって、どんな時だろうか。
気心知れた人と食べているとき?
ちょうどいい塩梅の味付けや火の通り方?
好きな食材がたくさん?
洗練された空間で、丁寧な接客で出てくる?
きっとどれもおいしい!に繋がるだろう。
では、「想像力」はどうだろうか。
どこの国や地域で親しまれる料理で、
日頃はどのように食されているのか。
この食材はどんな環境で育ち、
どのようにして捕獲され、
どんな場所でどんな丹念な下処理を施され
この場にたどり着いたのか。
皿に乗るまでに、どのような工夫でもって調理され
自分の目の前にたどり着いたのか。
過程が想像できればできるほど、料理への期待感が増したり、希少性を感じて感激したり、食材や労力を惜しまず関わった人たちへの感謝の気持ちが生まれたりする。
もちろん、目の前にお皿が来てからこんなに詳細に説明されれば料理は冷めてしまう。どうしたって私は、料理が持っている情報量のほんの一部しか知らないのだろう。
説明されれば分かる。
説明されなければ分からない。
ある意味で「想像力の欠如」なのかもしれない。
野暮なのかもしれない。
ただ残念ながら私の想像力はそう豊かではなくて、少しでも説明があると光景が広がるきっかけになり、一層料理がおいしくありがたく感じるのだった。
ダンス ダンス ダンスールは、私にとっては丁寧な料理の説明みたいなものだ。
やだなぁ、「食べるために釣りたい!」って熱心に生態から活け〆の方法まで何もかも情報を求めるようなあなたなら、きっと分かるはずでしょ。