初日、観てきた。
概ねよかったと思う。
大泣きするような作品ではないかもしれないけれど、しみじみする。
原作ファンの評価は厳しいかもしれない。
なんといってもキモ的なところが改変されているし、いくつかの人物のエピソードが一人の人に集約されてしまったり、そういったところが我慢できない人は興ざめしてしまうかも。
かくいう私も、聖少年が大阪行きを願望する「谷川をまかすには今行くしかないんじゃ」が、「羽生をまかす」ために東京行きを決意するのに変わっているところには残念感を禁じ得ない
(谷川さんは、羽生さんが七冠をとるときの王将戦の対戦相手として出ている。演じるのは野間口さん)。
村山さんの最後の4年を描くというのが映画の意図であるので、こうしたことは作話としては瑣末なことなのだろうけど。
松ケンさんはもとより、東出さんもいい味を出していた。
演技力を云々されることの多い人だけど、ハマればかなりよい人だと思う。
本物の羽生とは実際違うんだろうけど、他者が羽生に抱くだろうイメージがよく出ていた。
リリー・フランキーは本当にすごい人だと思う。
これの前に観たのが『SCOOP!』だったし。
だからもう少し師弟愛的なものに時間を割いてほしかったなあ。
あと原作者の大崎さんの役を筒井道隆さんがやっているんだけど、気づかなかった……。
観ながら誰だろうこの人、とか思っていた。
エェエ、こんな顔だっけ……。ヒゲが邪魔して思い出せない。
あとは染谷くんも安田さんも時生もみんな巧いねー。
エピソードの羅列的になっているという声は否めない。
でも観て損はない作品だと思う。
冒頭の盤面を舐めるようなカメラアングルに心が躍った。
【ニコ生タイムシフト視聴中(2016/11/19 16:00放送)】
羽生三冠出演 映画『聖の青春』極秘打ち上げ会場から生中継
- 前ページ
- 次ページ