ロシアは何故、反米になったのか | 真田清秋のブログ

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 オピニオン誌・「表現者」の伊藤貫氏の論調より:


 『米露関係が悪化している。当然である。筆者は若い頃から、「アメリカの対露政策はひどいなぁ。利己的であり、偽善に満ちている。何故これ程まで、普通のロシア国民をあざむくようなことをするのだろう?今はおとなしいロシア国民も、そのうち本気で怒りだすぞ」と感じていた。以下に、米露関係について説明したい


 ロシア民主化と経済自由化の大失敗


 1991年末にソ連帝国が崩壊すると、ブッシュ(父)政権は即座に、「これからは世界中の国に、アメリカの政治思想・経済システム・軍事覇権を受け入れさせる。国際構造を一極化して、アメリカだけが覇権を行使する新世界を創る。中露日独の四か国が、地域的な覇権を握ることを許さない」というグランド・ストラテジーを構想した。

 この戦略構想実現のため、次のクリントン政権は、「ロシアを親米的・親イスラエル的な民主国に作り変える。ロシアの経済体制をアメリカナイズし、米金融機関がロシアの金融市場を支配する。ロシアの国防力と外交影響力を、着々と弱体化させていく」という対露政策を実行した。当時、ハンティントン、ケナン、キッシンジャー等、まともな外交思考を持つアメリカ人は、このような独善的な対露政策を批判したが、彼らの批判は無視された。例えばケナンは、「今後のロシアが、民主主義国になる必要はない。我々アメリカ人が、ロシアの民主化を期待する必要もない。ロシアにはロシア人のやり方があり、彼らの価値観と伝統がある。アメリカ人には、他の国がアメリカの真似をするか否かを基準として、その国の善悪を判断する傾向があるが、そういう押し付けがましい外交は止めたほうがいい。そもそもアメリカの民主主義自体、そんなに素晴らしいものと言えるのか?」とコメントしていた。当然のことながら米マスコミと政治家は、ケナンのUn-Americanな外交アドバイスを完全に無視した(笑)。

 キッシンジャーも1992年の春、「ロシアがもし民主化すれば、ロシアは平和愛好国になるのだろうか?今のロシア人から民族主義と帝国主義をとったら、ロシアに一体、何が残るのだろうか?ロシア人は生まれつき、民族主義と帝国主義が大好きな国民なのだ。たとえロシア経済が自由化されたとしても、何故、ロシア人が、過去四百年も続いてきた民族主義と帝国主義をギブ・アップする必要があるのだ?最近のアメリカ人のロシア分析は、ロシアの歴史をまったく理解していない。そのうちアメリカは、自分達の対露政策の失敗に深く失望することになるだろう」と述べていた。ケナンとキッシンジャーは少年時代、ドイツに住んでいた。二人とも西欧とロシアの政治史・外交史に、該博な知識と深い洞察を持っている。しかしほとんどの米国人は、バランス・オブ・パワーを重視するケナンやキッシンジャーの外国分析が理解できないのである。

 最近、筆者は、連邦議会の民主・共和両党の外交スタッフと夕食を共にして、ロシアと中東の問題を議論する機会があった。筆者が、「ロシアにはロシアのやり方があり、彼ら独自の歴史観がある。アメリカはあまりロシアを追い詰めるようなことをしない方が良いと思う」と意見を述べたところ、彼らは一斉に、「悪いにはロシアだ。ロシアは東欧とコーカサス地域の民主化と自由化に抵抗してきた。ウクライナ東部を侵略したロシアを、我々は懲らしめる必要がある」と強硬論を述べた。筆者が、「でも米国民の過半数は、孤立主義的になっている。一般の米国民は、ロシアや中東の紛争に巻き込まれたくないと思ったいる」と反論すると、民主党の外交スタッフ(女性)h憤然として、「米国民の世論なんか、マスコミの報道次第でどうにでも変えられる。我々が国民に、軍事介入の必要性を教え込めば良いのよ」と言い放ったのである(嗚呼!)。

 米政府は過去22年間、「世界一極化」戦争とネオコン戦争(国際法違反のイラク戦争)に失敗してきた。しかし米政府とマスコミ、そしてワシントンのシンクタンクには、未だに、」「アメリカによる世界統治と世界経済のアメリカナイゼーション」に固執する者が多い。日本と同様、アメリカにも「自国の外交の大失敗ヵら、何の戦略的な教訓も学ばない」という馬鹿が多いのである。』




 人類はあまり人間的・道徳的な進歩はしていないな、否、その肝心な中枢部が退歩しているな、とお感じになる方も多いのではないでしょうか?

 と言って、諦めやニヒルな虚無主義に国民自体が陥ると、悪の全体主義が蔓延り、子孫まで実質的な国家崩壊の憂き目にあうわけです。


 状況がどうであれ、一人でもそれを見抜いて立ち上がれば、お天道様はちゃんと見ておられるはずです。その上で、マスコミの垂れ流す情報に疑いの目を持って、すっきりするまで、様々な情報と比べて、分析する必要があります

 つまり、つじつまが合うまで、生命力を落とさずに情報を追及する姿勢が大事ではないかと思います。


 ウクライナ問題にしても、ユーラシア大陸を結ぶ、ロシアと西洋の接点である地勢的位置から見れば、ロシアがその接点をパイプラインを通って、ロシアの天然ガスが西洋のエネルギーの死活を決めるわけで、その分け前を横から安易にアメリカが強欲な強引な戦争をしかけているのが、見え見えですね!


 西欧寄りの日本のマスメディアの情報はロシアが侵略国家という悪乗りで、国民をまたまた騙しているように見えます。


 消費増税自体が、お金がないという、財政破綻論者のウソの産物であるということでも明らかでしょう。現実は、過去10年間で大企業減税で255兆円の税収減を、消費増税10年間で282兆円で穴埋めしているのが証拠で、残念ながら社会保障費の福祉の充実には回っていないのです。逆に国民の負担が増え続けているわけで、マスコミ報道は嘘八百です。

 17年3月までに、否、もっと早く安倍政権を崩壊させねばどうにもなりませんよ!


 それでは、皆様、御機嫌よう★