歩いて古代へタイムトラベル
今日は一時間ほどウォーキングして、古代の世界に行ってまいりました。行き先は、横浜の磯子区にある三殿台遺跡(さんとのだいいせき)。横浜市三殿台考古館三殿台遺跡は横浜市磯子区岡村にある、大岡川流域の原始・古代のムラの様子と生活の内容を知ることができる重要な国の指定史跡として、三殿台考古館において公開されています。www.rekihaku.city.yokohama.jp以前、SNSに誰かが横浜の遺跡のことを投稿していて「横浜にも遺跡があるんだ〜」と、興味がわいたのです。横浜の遺跡をGoogleで検索して、うちから歩いて一時間くらいのところにある三殿台遺跡を訪れることに決定。わたくし、歩くのはけっこう好きで、最近は、Amazonのオーディブルで本を「聴き」ながらウォーキングしています。今回のウォーキングのお供は小林聡美さんの「茶柱の立つところ」。茶柱の立つところ ありきたりな「いつもの暮らし」にも、ときどき小さな幸せがある 事件と呼べるほどのことは何も起きない極めて平穏な日々。たまに出かけることもあるが、基本的にはひとり。同居の猫とも少々ディスタンスあり気味な関係。そんな生活の中でふと見つけた「茶柱」のような、ささやかな発見や喜びを綴ったエッセイ集。 インスタグラムに現れる動物にほのぼのし、絶景に縮み上がる。ベラ…www.audible.co.jp小林さんのお顔が浮かんでくるようなのんびりとした日常の暮らしの描写がウォーキングのスピードにちょうどよい。うちからテクテク歩いていったら道中で、何やらめっちゃ古い建物があるではないですか。門柱に「塀が劣化しています。危険ですので、近づかないようにしてください」という文言が。壁には西洋風の模様もあったりして、雰囲気からして戦前からあるような。。。「なんの建物だったんだろう?」と考えていたら、この建物の近くに「埋蔵文化財センター」という案内板があるのに気づきました。神奈川県埋蔵文化財センター神奈川県埋蔵文化財センターの事業と行事を案内しています。www.pref.kanagawa.jp一見、地味な建物です(←失礼)。ですが、入ってみたら、迫力ある縄文土器がいっぱい!!なんて表情豊かなのでしょう。あらゆるところに模様が施されていて、生活そのものがアートだったのだなぁと感じます。縄文土器の模様の分類表もありました。今見てもカッコいい。縄文時代の土偶もかわいいなぁ〜。それに比べて弥生時代の土器のなんとシンプルなことよ。稲作は、弥生時代に始まった。「ということは、稲作で忙しくなって土器に模様をつけるような心の余裕が失われてしまったのでは?」と、推測。弥生時代になるとコメをめぐっての争いが生まれ、そして、続く古墳時代では豪族が生まれて、圧倒的な貧富の差が生まれる。今の時代でもコメ不足や貧富の差は大きな問題。人の苦しみは太古の昔から変わらないのですねぇ。そして、埋蔵文化財センターを出て、遺跡へ向かって再び歩き出しました。途中で橋をわたると川から潮の香りがして海が近いのを感じました。このあたりは、ところどころぐわっと切り立った山肌がコンクリートで固められているのですがたぶん、江戸時代に埋め立てられた「吉田新田」の境界線なのでは。そんな歴史を感じながら歩いていたら、今度は旅館を発見。明治17年創業ですって。HPを見たら、料理がおいしそう。【公式】旅館松島創業明治十七年横浜の奥座敷の料理旅館「旅館松島」と料理処「松風苑」。船盛付き、手巻き寿司、うな重、ステーキなど、自慢の料理付きの宿泊プランをご用意。貴重な大広間がある旅館で、各種ご宴会、ご結婚前の両家顔合わせ、ご結納、結婚式の披露宴などご家族のお祝いごとやパーティーなどもにもご利用いただけます。www.r-matsushima.jp温泉もあるようなので今度泊まりに来ようかな。そして、寄り道のすえ、とうとう三殿台遺跡に到着しました。ひろびろ〜マーキングしてあるのは発掘された竪穴住居跡です。この遺跡は、明治30年代に発見され、昭和36年に、多くの研究者や中・高・大学生、市民ら延べ5,000人が参加して、遺跡全体の発掘調査が行われたとのこと。調査の結果、ここには、縄文時代から古墳時代にわたる約270軒もの竪穴住居跡が見つかったんですって!270軒がいっぺんに建ってたわけではありません。いい土地なので何度も再利用してたのでしょう。大昔の人にとっても横浜は人気だったのですなぁ。古代の住居も復元されていて、入ってみたら中はひんやりしていました。この遺跡がある丘から遠くを見ると房総半島も見えました。縄文時代はどんな景色が見えてたのかしら。この日、他にお客さんはほとんどいなくて、ほぼ貸切状態。ベンチで寝っ転がって空をみあげながらしばし縄文気分でのんびり。そして再び現代へもどる。帰り道を歩きながら、これまたふと気になったおそばやさんに入ってみました。よもぎの入った「変わりそば」をいただきました。ツルッとしたのどごしで歩き疲れたカラダに心地よく入っていきました。あとで検索してみたらこちらもけっこうな老舗のようです。またウォーキングがてら行きたいなぁ。三吉橋 小嶋屋 (阪東橋/そば)★★★☆☆3.58 ■予算(夜):¥1,000~¥1,999tabelog.comこの日のお出かけは、「三殿台遺跡」という目的地だけは決めていたものの、そのほかはすべて行き当たりばったり。そのおかげで、思いがけない発見がたくさんあってなんともおもしろい一日になりました。オーディブルから流れてきた本の内容にも、「行き当たりばったりで生きてきた」といったお話が。やはりわたしもこういう生き方が好きなんだなぁ。これからも「なんか気になる」に導かれて動いていこう。そしてわたしは、子どものころは歴史の授業にそれほど興味はなかったのですが、大人になったら今日のような歴史スポットに行くのが大好きになりました。年をとっていろんな経験を積んだおかげで、昔の人々の暮らしを自分自身に重ねることができるようになったからかもしれませんね。