インプロで考える防災〜想像する力は、生きる力〜
3月11日。毎月依頼してくださる素敵なマダムのみなさまと、オンラインのインプロの会を開きました。この日は「3.11」にちなんだテーマにしたくて、「インプロで考える防災」というワークショップをやってみることにしました。最初にそう伝えたとき、正直、みんなちょっと「どういうこと?」という表情。インプロと防災。あまり結びつかないテーマですよね。でも、ゲームを始めてみると、その意味が少しずつ見えてきました。最初のゲームは、イエスアンド。「もし今ここで大きな地震が起きたらまず何が見えるでしょう?」少しの沈黙のあと、最初の人が言いました。「床に本が落ちています」次の人が続けます。「そのとなりに、懐中電灯があります」さらに次の人。「外から、近所の人の声が聞こえます」そんなふうに、見えるものを一つずつつなげていくと、想像の中の世界が少しずつ立ち上がってきます。壊れたものもある。でも同時に、助けになるものや、人の気配も見えてくる。次はプレゼントゲーム。地震のあと、避難所にいるかもしれない。あるいは自宅にいるかもしれない。そんな状況を想像して、順番にプレゼントを渡していきます。ただし、いらないものは「ノン!」と明るく断ります。今回はちょっと遊び心も入れて、わざと「ノン!」と言われそうなものもプレゼントしてみました。「服が必要だろうから昔わたしが着たウエディングドレスをプレゼント!」するとすかさず「ノン!」😆でもそのあとに、おにぎり、毛布、ぬいぐるみ、温泉回数券。そんなものが次々に登場しました。どれも、ただ生き延びるための物というより、「人の心を支えてくれるもの」のように感じました。次はワンワードゲーム。一人ひとことずつ言葉を出して、「防災格言」を作ります。たとえば、「非常食は」「おいしい」それだけで、なぜかちょっと元気が出る言葉になります。格言ができたら、みんなで声をそろえて「イエスイエスイエス!」インプロらしい、ちょっとおかしくて、でも元気が出る時間でした。最後は、少し静かなワーク。2011年3月11日の夜の自分へ、今の自分から手紙を書く。一人一文ずつ、物語のようにつないでいきます。「こわかったね」「スーパーから食べ物がなくなっておどろいたよね」「そんな中、家族を一生懸命がんばって守ろうとして、えらかったね」そんな言葉が、静かに重なっていきました。そしてもう一つ。未来の自分への手紙も書きました。これから先、いつか起きるかもしれない大地震。そのとき、不安になっている未来の自分へ今の自分からメッセージを書くのです。「大丈夫」「落ち着いて」きっと誰かがそばにいる。そんな言葉が、自然に出てきました。防災というと、水や食料、避難場所、非常袋。そういう「物の備え」を考えることが多いですよね。もちろん、それはとても大切です。でも、今回の防災インプロをやってみて思ったのは、「想像することも、防災なのかもしれない」ということでした。もしもの状況を、少しだけイメージしてみる。そのとき、何が見えるのか。何が助けになるのか。そんなことを遊びの中で考えてみる。それはきっと、「心の避難訓練」になるのではないでしょうか。わたしにとって、インプロは、とても楽しい遊びです。でも今回やってみて感じたのは、インプロは人の心を支える遊びでもあるということでした。もし本当に何もない状況になったとしても、想像力と、人がいれば、世界を作ることができる。想像する力は、生きる力。そんなことをあらためて感じた時間でした。オンラインインプロワークショップは毎月テーマを変えて開催中です。お申し込みはこちらからどうぞhttps://www.reservestock.jp/page/event_series/107306 イベントセミナー一覧|KAYO イベントセミナー一覧|KAYO|KAYOwww.reservestock.jp