色々あって気分がむしゃくしゃしがちだったある日。

開き直って買っちゃえ!と、前々から欲しかった帯を買っちまいました。


献上柄博多。単の半幅帯です。色は生成り。オフホワイト。この帯の仕立ては、帯端の始末のことです。



博多平地献上、とも言われるこのタイプの帯は通年、365日、使えます。

これは半幅なので、合わせるのは木綿(浴衣でも久留米がすりなどでも)、紬、カジュアル小紋。

芸者さんや日舞で後見や柳結びにするのはこの帯の八寸名古屋ですね。

献上の半幅は単も小袋帯もありますが、これは単だからあまりもこもこした分厚い感じのものには合わないかもしれません。

袷なら、例えば銘仙や黄八丈ならピッタリ。カジュアルタイプの大島も良い。

厚手の真綿紬の上田紬ならどうだろう。もこもこした鬼しぼ縮緬の袷なら質感が合わなそう。

安く手に入れたポリ小紋の袷なら問題ないな。


証紙です。端に貼ってあったのを剥がします。



端だけ二重になっている。ここを始末します。



始末の方法はいくつもあります。二重のところを全部切って三つ折りにして折くけやまつり縫。

二重を単に折りこんでおく、二重を短めに切って本ぐけ。。今回は本ぐけにします。


帯本体から六分。およそ2センチに印つけ。



余分を切り離して



折り込みます。折ったらしっかりアイロンをかけておきます。



糸です。切り離した余分から取りました。



今回初めて確認したけれど、緯糸は細い糸(しっかりしたノリのついた固い糸)を六本取にして織ってありますね。



細い糸を一本針に通して本ぐけ。

表(外側)に針目を出さず、中の二枚をぐし縫いで縫い合わせる。色々と使い道の多い技術です。



出来上がり。表側。



裏側。



この作業を両端やって、アイロンかけて、

おしまい。

新しい帯ができました。