土用といえば、多くの方は土用の丑の日を連想されるだろう。

実は土用は年に四回の「期間」がある。その土用の丑の日を含む夏の土用の期間は、今年は719日から86日まで。他にも春の土用もあるし、秋も冬も土用がある。

冬の土用の期間の翌日は「立春」であるし、春の土用の期間が過ぎれば「立夏」を迎え、夏の土用の翌日は「立秋」、秋の土用の翌日は「立冬」と、四季という季節が移り変わるのは、土用でそれまでの季節の【気】が「荒れ終い(アレジマイ)」をするのである。

つまり、土用の期間は自然界にも人の心にも【魔】が潜むのであり、何か災害や大きな事件が起こることが多い。

土用には大事な契約・高価な買い物・電化製品や自動車の購入、ローンを組むことは控えられた方が賢明であるし、手術や家の修繕・土の掘り返しも慎まれるべきである。機械ものが壊れ易いのも土用。蛍光ランプが切れたとか、パソコンやプリンターの調子がおかしくなるのも、この期間が実に多い。


JR尼崎線の脱線事故は春の土用、かの阪神大震災は冬の土用に発生しているし、今年の春の土用では、アメリカのコミュニティカレッジで銃を乱射して立て篭もりの事件や、日本でも巨大クレーンの倒壊事故が起こった。

バーゲンセールが行なわれるのも、土用に重なっていることが多い。つまり土用の期間は人の冷静な判断力が弱まっているから、あとで何でこんなものを買ってしまったかと後悔することがあるのも頷けるのである。交渉事も決裂するか、やり直しとなる。ローンは焦げ付くか、とても苦労する。

もし皆さまの中で、何か大きな買い物を、この土用の期間に計画しておられるとしたら、延期はできないだろうかと、お考えいただきたい。もし可能であれば、立秋以降に延ばされるのが、賢明な選択である。

但し、土用の期間に壊れて、どうしても緊急に直す必要があれば、それは修理されても差し支えない。

フジトもこの期間は、生活必需品を最低限だけ買うようにしている。

取りとめもなく書いたが、土用とはそのような期間である。ご参考まで。