「GDP成長率のゲタ」1.2%、07年度 | 思い出す秋の日

「GDP成長率のゲタ」1.2%、07年度

 2007年度の実質成長率は、4―6月期以降が前期比ゼロ成長でも前年比1.2%増を確保できる見通しになった。四半期ごとの成長率と年間成長率のズレから来る統計上の効果で、「成長率のゲタ」と呼ばれる。  年間の成長率は四半期のGDPの平均を比べて算出する。年度平均のGDPよりも年間の最終四半期である1―3月期のGDPの方が高いと、4―6月期以降がゼロ成長でも、翌年度を通したGDPの平均は1―3月期の水準のままだ。  リレーの選手が2位に10メートルの差を付けて1位でバトンを受け取り、その後の走者が全く同じタイムで走ったとしても、最終的には10メートル差が付いたままになる。「成長率のゲタ」はこの10メートルに相当する。1―3月期の成長率が発表されたことで、実質成長率に換算したゲタを計算すると「1.2%」になる。  政府経済見通しの07年度の実質成長率は2.0%。4―6月期以降、各四半期に前期比0.3%(年率1.1%)ずつGDPが増えると、政府見通しを達成できる。(14:57) http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20070517AT3S1700E17052007.html