第二章 | 笑う角には、しあわせきたるの*

笑う角には、しあわせきたるの*

適当に歩いてたどり着いた場所も、
私が向かうべき街まで きっと続いてるの。

$笑う角には、しあわせきたるの*

※この記事は
序章から始まり、
中岡晃也(@herume)と私のこれまでの話の続き。

そのため、過去の話である。

------------------------------



丁度私は大学のテスト週間に突入。

その間、家に帰ると冷戦が待ち受けているため
なるべく大学の友達や仲間の家にお世話になっていた。

テストだけはいい点をとってやる!と意気込み、
勉学にいそしむ。

時々家にふらっと帰ると、
その子の近況報告を律儀に行うヘルメ。

会ったことも無く、
且つヘルメの好きな子の話を聴くのは
耳が痛んだ。

しかし、近況報告をわざわざ行うという心理は、
・私のことがまだ気になっているのか。
・それとも、言うことで私を離れさせようとしているのか。

勇気を出して
「私のこと好きなの?」と聞くと
「わからない。」と返される日々。

お手上げっすヽ(;´ω`)ノ



まぁきっと、
その子とデートしたりおしゃべりすることは
ヘルメの寂しい心を癒し、
あまり無かった私以外の女の子との時間に満足感を感じていたのだろう。



少しして
ヘルメはゼミの先生と仲間で徳之島へフィールドワークへ。

熱い夏だった。

突然ヘルメからの連絡。

その内容は、

「やっぱり俺にはキエだった!!」

みたいな内容に、コレ↓
$笑う角には、しあわせきたるの*



えぇ(°д°;)!!



加えて、「”今日のヘルメ”再開するわ!」
とのこと。



そう。

2月にママチャリキャラバンで旅をしていた1ヶ月間、
毎日のように連絡が取れないことから
”今日のヘルメ”とだけ件名にあり送られてきたメールを
覚えているだろうか。

コレ↓
$笑う角には、しあわせきたるの*

離れてからまた、”今日のヘルメ”が始まったのである。

しかも東京を発って1日目にして。
そう、勝手に。



私はこのとき、
「っざけんなよ!!!」と思った。

この時の私は、
距離をとれたことから、
他の子を好きになったヘルメも、
その子と向き合っているヘルメや現実に対して
許容を始めていた。

私なりに自分の態度も含めて反省もしていた。

その矢先に、これである。

私がヘルメから離れていることを察して不安になったか、
それとも、本当に私のことが好きになったのか、
徳之島で自然エネルギーを感じたのか、
まぁ、何なのかは分からないが、

全く
ただの身勝手な男である。



「こんなメール送ってこないでください。」
と、一刀両断した。

非常に気持ちがよかった。

筈なのに、
何だか違和感を感じている自分が居た。



そしてママチャリキャラバンの企画がいよいよ
ラストスパートに突入。

【北海道】に入ったのである。

節目としてちょうど良く、
なかなか会えないチャリ隊と東京隊の交流のために
北海道にメンバー一同集合することになった。

勿論、私とヘルメもである。

当初、私は絶対に行きたくなかった。

なぜなら、ヘルメと私の内情を知っている仲間も居るし、
その仲間が一番気を遣うは分かっていた。

私たちは少しメンバーの中でも発言力が強いため
私たちの仲が悪いことで良いことは産まれないのだ。

迷惑もかけたくない。

しかし、私の心が言った。

”企画に中途半端でいいのか。”と。

そして、
”ヘルメの気持ちを確かめなくていいのか。”と。



5分後、新千歳着の飛行機を購入した。
次の日羽田から飛び立っていた。



北海道に向かっていることをヘルメに伝えた。
彼はとても喜んでいた。

反面きっと複雑だっただろう。

空港に着くと、迎えにきてくれていた。



・・・。


き、気まずい。(@Д@;



北海道は私たちにとって始まりの地のはずなのに、


・・・。


きき、気まずい。。(-"-;A



終止何もはなせず、
話しても表面上の話しか出来ない。

私は、
「あー。終わったんだぁ。」と感じていた。

当初、私は元気なヘルメを想定した。

また彼のことだから、
何事も無かったかのようにメールのテンションで
接してくるものかと思っていた。

しかし、違ったのである。

まだヘルメはきっとその子のことと私のことで
悩んでいたのかもしれない。

それに私に気さくに話しかけてもいいのかと
迷っていたのかもしれない。



札幌市内のバスの中も
終止無言。



ヘルメの家に行く予定だったが、
私は「札幌市内の満喫に行く。」と言った。

するとヘルメは「お母さん達も心配するからやめて」という。

しかし私は断固として家に行くのを拒み、
バスをさっと降りて、

札幌の街の中を猛烈にダッーーシュ!!

(足短いけど意外と速い!)

追いかけるヘルメ!!

(青春~。)

隠れる私!!

(痛い。。笑)

見つけられないヘルメ!!!!
鬼電するヘルメ!!!!!!


そんなの気づかず、泣きまくる私!!!!!



・・・



どんな熱くるしい
青春系ドラマだよ(;´Д`)ノ




結局、
公園のブランコに乗って泣いているところを捕獲され、
説得され、付き合うことになった。

手をつないで、家に帰る。

何とも、
単純なバカップルである。



夜のうちにチャリ隊と合流。

ヘルメの家で宴!!!
$笑う角には、しあわせきたるの*



その日の深夜、ヘルメは大胆な行動に出た。


突然、
「ラブホ行かない?」

は?!(°Д°;≡°Д°;)




ヘルメの通っていた中学は家の近くで、
どうやら部活のランニングコースの中に
友達と「行ってみたい」と言い合ったラブホがあるらしい。



「ラブホとか行ったことあるの?」と聞くと、

「無い。」

ワーオヽ(゜▽、゜)ノ



こうして21歳ヘルメの、
人生初ラブホに付き合ったのだった。

人間は、欲しかった相手が手に入ると、
それとセックスしたくなる生物なのだろうか。



ラブホのクオリティーは、そこそこだった。






そこから福島まで、チャリに乗ったり、
ヒッチハイクをしながら東京を目指す。

様々な人と出会う。

$笑う角には、しあわせきたるの*

仲間とシェアする。

$笑う角には、しあわせきたるの*

イベントを開く。

$笑う角には、しあわせきたるの*

お世話になる。仲間が増えて行く。

$笑う角には、しあわせきたるの*

ミーティングする。

$笑う角には、しあわせきたるの*

寝る。

$笑う角には、しあわせきたるの*





気がつくと、夏休みが終わっていた。

私は教育実習で1ヶ月、実家へ戻る。

園児達と、先生達に支えられながら
忘れられない体験をする。

その中で長い長いママチャリキャラバンの企画が終わった。

$笑う角には、しあわせきたるの*

私も実家から東京に帰ってきた。
実習帰りの私を仲間が迎えてくれた。

$笑う角には、しあわせきたるの*

そうして10月がきて、
私の誕生日は家にたくさんのともだちが来てくれた。
ヘルメが頑張ってセッティングしてくれた。

$笑う角には、しあわせきたるの*

穏やかな時間が戻って来た。



ヘルメはワークショップに目覚め、
様々なコミュニティに顔を出しながら
ワークショップや対話を手法として、
研究の面白さにのめり込んで行く。

「大学を変えたい」という想いから、
大学改革を研究し始めた。

$笑う角には、しあわせきたるの*

タイワハウスという創造的な空間を
自由に一緒に使えるようになって、
好きなように使える空間が増えた。

$笑う角には、しあわせきたるの*

一人で考える時間が増えて行く。
ヘルメはやりたいことを大きく広くしていった。

クリスマスなんて、
世間のカップルはデートだというのに、
社会人の方が開いている地域のワークショップに参加するほど、
私たちは「ワークショップ」や「対話」に関心は高まる。

好奇心がどんどん湧いて行く。
深めたいことを深めるようになった。

楽しそうな彼が最高に好きだった。



私は成人式のために地元に戻って、
また方向を見失った。


第二章完。