典型的なインドアヲタク系の息子なんですが、中学入学時に運動系部活に入りました。何かしら運動をしてほしいと思っていましたが、入部希望したのは結構な初期投資が必要な競技です。当然未経験。


当初は私は難色を示しました。でも仮入部してそれでも「やりたい!」との希望があったので承諾。初心者用の道具一式をセットを購入して(10万弱だった)入部。強豪でもなく、弱小でもなく…といった雰囲気で都大会それなりに勝ち進むけど全国までは行けない、という良い感じでした。(あんまり強豪だと練習や上下関係キツイから無理と思いました)稽古は週4。この競技の部活にしては多くないです。偏差値的に近いので何かと比較される某男子校、週6だって…日曜以外毎日か💦


優しい雰囲気の男子が多い学校だとのイメージそのまんまで、先輩方は親切で楽しく参加していましたが、当時まだコロナ禍。大会等はなかなか再開されず、合宿もまだ復活せず、本格的にとは言い難い活動に。


そうこうしていたら、息子が神経の病気で倒れて3週間入院。完治する人もいるが後遺症が残る人もいる病気です。幸い、息子は前者で退院後の外来10ヶ月目にして全て正常値となり、「これで完治と言って良いです」とドクターに言ってもらえました。


リハビリを進めながら部活に戻った息子。疲れやすさがあるようでしたが、少しずつ負荷をかけて行こうと話していました。


日常生活には全く支障なく、体育の授業位なら(緩いから…)何とかなっていましたが、部活で皆と同じ動きをするのはどうしても辛かったらしく稽古の後に駅で動けなくなってしまったり、次の日起きられなくなったり…そのうち本人のイライラが目に見えて酷くなってきました。思い通りに動かない身体にストレスを溜めているのは明らかでした。


稽古に行く日を減らして試合は応援のみにしてもらう?と提案しましたが、恐らくずっと悩んでいたのだと思います。本人の下した決断は退部でした。親の反対を押し切って始めた。道具を揃えてもらった。という想いが悩みを大きくしていました。


悩んで苦しんだ上で「退部させてほしい」と言ってきたのは分かったので、もう私は了承するしかありませんでした。退部届を書いて持たせ、保護者のグループラインにご挨拶とお礼を書き込んで退出。学年の部活ママラインも抜けようとしましたが既に親同士仲良くなっていたので引き留めてくれ、そっちは退部せず😆


健康上の理由が大きかったので顧問にも心配されこそしましたが、怒られたりする事は一切なかったです。


ですが私が思うに、メンタルも大きかった。

この競技は武道の一種で個人戦なのですが(分かっちゃいますね)、大きな声を出して相手を倒す為に向かっていく訳です。


息子、昔から大きな声で怒る人を極端に怖がって萎縮する子でした。今話題の中受塾に通っていましたが、熱血で怒鳴ったり教卓を叩いたりする講師がいたんです。教えるのが上手くて人気ある人でしたが、反面そういった態度に眉をひそめる人もいました。


息子は自分が怒られている訳ではないのですが、他の子が怒鳴られているのが怖くて仕方なく、ある時足がすくんで塾の建物に入れなくなりました。どう説得してもダメ。連れて行ってもバス乗って帰って来てしまう。こりゃダメだと悟り、5年生秋に中受撤退覚悟で退塾しました。


そんな事があったよな…と思い出しましたが、本人は自分が感じる部活への拒絶反応がどこから出るのかは気付いていないと思います。私の感覚が正しければ、そもそも対戦型の武道は性格的に向いていなかったのかもしれません。