柔道北京代表の選出について | 日下部基栄

柔道北京代表の選出について

5日、6日、に行われた、柔道北京オリンピック最終選考会。
女子で言えば、6階級で負けた選手が代表に選ばれた。

私も会う人会う人、何でか?と尋ねられたりするし、
代表メンバーを見て、スッキリしない人も多いと思うので、今更ながら、
ここで私なりの説明をしたいと思う。


まず、話題になっている、48キロ級。
優勝したのは、山岸絵美選手。
だけど、やはり谷亮子選手が選ばれた。

私的には、文句はないし、当たり前と言って良い程妥当だ。

しかし、
負けたのに何故?

若手にチャンスを与えないで可哀相

代表選考の試合の意味が無い。

などの意見も見られる。

確かに、16日の試合だけを見たら、そう思うかもしれない。

しかし、代表選考の基準には、一年前からの実績も含む、と記されている。

優勝した山岸絵美選手の最近の実績。

講道館杯3位
嘉納杯3位
ドイツ国際1位

といった成績を収めている。

一方、谷亮子選手。
世界選手権1位。
他は出ていない。


48の場合、谷亮子選手が、世界選手権で金メダルを取った時点て、ほぼ、当確と言っていい。

しかし、決定ではまだない。

谷亮子選手が、世界選手権で、金取っても、
若手の選手が選ばれる、微々たる可能性があるとすれば、

講道館杯、嘉納杯、ヨーロッパの大会、のいずれも、優勝していなければ難しい上、
最終選考会で、圧倒的な強さで勝たなければ、いけないのである。

それだけ、世界選手権での、金メダルというのは重い上、

オリンピック連覇、の谷亮子選手という絶対的な存在がいる場合は尚更である。
講道館杯、嘉納杯で山岸絵美選手が優勝出来ず、
ヨーロッパ大会でも一番レベルが高い、フランス国際に選ばれていない時点で、
北京代表は無理と言っても良い。

去年のこの大会の体重別選手権で、
谷亮子選手を破った、福見友子選手も、講道館杯、嘉納杯、フランス国際、全て負けている。

この様に、若手の選手はまだまだ安定性に欠ける。

その様な若手をオリンピックに選べますか?
国民みんなは柔道と言えば、金メダルを期待しますよね?

メダルを取れないと、帰ってくるな!!とか、何しに行ったんだ!!
とか言う人もいます。
出る事に意義があるなんて、口がさけても言えない。

それだけ、責任重大なオリンピックには、
やはり、世界選手権できっちり優勝し、これまでの実績も、経験もある、谷亮子選手を選ぶのは何も、おかしな事ではないのである。

若手の選手達も十分にわかっていると思う。

次にオリンピックの四連覇がかかった、野村忠宏選手。

何故、谷亮子選手は負けて選ばれたのに、野村忠宏選手は選ばれないのか?

と思っている人も多いと思う。

谷亮子選手は、今述べた通り、若手の実績が不十分であったが、
野村忠宏選手の階級である、60キロ級の代表に選ばれた平岡拓晃選手は、

講道館杯、嘉納杯、フランス国際、と全て勝った上に、今回の最終選考会でもきちんと優勝したのである。

野村忠宏選手は、世界選手権を怪我で欠場した上、ドイツ国際で2位と言う結果、に終わっている。

いくら野村忠宏選手が四連覇かかっているとは言え、
平岡拓晃選手が、ここまできちんと実績を残して来たら、選ばざるを得ないのは、当然だ。

代表選出はこの様な、理由がきちんとあるのです。

でもこれは私の個人な考え、意見です。
とりあえず、あんまり柔道に詳しく無い人、理解頂けたでしょうか??