あなたの選んだ選択肢を
憎んでしまうのは
私がそれだけあなたを
愛していたからでしょう。

あなたの選んだ選択肢を
止められなかった私は
あなたの散っていってしまった命と共に
心、殺していくでしょう。

戻らない 戻れない 時
いつかのあなたの笑顔が
今は遠い…。



Photo By:©Misyou Kiduki




©Misyou Kiduki






久しぶりにとても気持ちのいい青空の日。
そんな日に掲載するのを、少しためらった詩です。
ただ、ドヨンとした空模様の日だと心に負担が掛かりそうだったので、
やっぱり今日でよかったのだと思います…。

この詩を書いたのは10年以上前になりますが、
その頃、ある芸能人の方が自ら命を落としました。
そして、何度かお会いしたことのある方が、
その前後の時期に命を絶たれました。

ショックでした。両方とも、とても…。
逃げ場所が“そこ”にしか無かったのかもしれない。
ただ同時に、その人を大切に思う人たちの心を蔑ろにしたようで、
不謹慎かもしれませんが、その選択をしたことを憎んでしまいたくなりました。

そしてその感情のまま書いたのがこの詩です…。

今思うのは、後悔だけはして欲しくないという事です。
“その選択”を大切な人に絶対して欲しくは無いですが、
全てのシガラミから解放され、
軽くなったカラダとココロで、
本当にしたかった事、本当に望んでいた日々を過ごして欲しいと、
そう願う事しか、残された人には出来ませんから…。

本心では、
「踏みとどまって欲しい。」
「生きていれば人生悪い事ばかりではない。」
そう言いたいです。
でも、「言うのは簡単だ。」「無責任だ。」と、言われてしまうのも分かっています。

ただ知って欲しいと思います。
逃げ場所は本当に“そこ”にしかないのか、
頼れる人は誰もいないのか、
あなたが大切に思っている人はいないのか、
もしあなたは、その人が突然“その選択”をしたらどう感じるのか…、を。

責めている訳では決してありません。
でも、残された人は確実に後悔するんです。
「自分には何も出来なかったのか…。」と無力感にさいなまれ、自分を責め続けます。
私はそんな思いを大切な人にさせたくなくて、
『過去その選択をしそうになった時、どんなに苦しくても選びませんでした。』

今も、楽しい事ばかりではなく、未来も何も見えず、正直お先真っ暗な状態です。
でも私を大切に思ってくれている人が、家族がいる。
私が20代の頃に亡くなった父もきっと、
不器用に葛藤しながらも生きている私を、見守ってくれている。
それだけで『生きている意味がある。』のだと、
そう思いながら、そう自らを律しながら、日々を過ごしています。

詩に添えた写真に写っているのは『ハナニラ』という名の花です。
花言葉は、『悲しい別れ』です…。