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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、現代社会は、
「自己愛過剰社会」
と呼べるほど自己愛の強い人が増えている、と言われます。
これは、自尊心を持ち、自己表現や自分を好きになることができる社会を築こうとするうちに、うかつにも大勢のナルシシストを生み出したためだ、ということなのです。
あるいは、甘やかし、ほめ過ぎる親が多いことも原因に挙げられます。
子どもの欲求を最優先するあまり、子どもが欲しがるものを何でも与えるようになり、また、褒めて育てることが推奨されているのは、
「褒めてやれば自尊心が高くなり、ひいては成功につながると信じている。また、褒めれば成績が上がる、褒めれば褒めるほど能力が伸びると思い込んでいる」
からだというわけです。
このような結果、強い自己愛の持ち主が増えてきた、というのです。
そして、このタイプは、うまく行かないことがあっても、自分がダメだからとは決して思わない、というのです。
なぜなら、自己愛が傷つくから、そう思いたくないのです。
そこで、他人に責任転嫁して、被害者面をするわけです。
あるいは、うまく行っている人を見ると強い羨望を覚え、誹謗中傷したり、引きずりおろそうとしたりする、とも言われています。
しかも、強い自己愛の持ち主ほど、自分は特別扱いされて当然と思い込むという特権意識が強くなるのだ、というのです。
しかし、本当に現在は、自己愛が強い人が多いのだろうか、と私は思うのです。
自己愛が強いとは、自分のことを過大評価している、と言えます。
自分のことを過大評価しているということは、うまく行かないことがあったとしても、傷つくことはないでしょう。
なぜなら、自分への愛が強いからです。
また、うまく行っている人を見て強い羨望を覚えるのは、明らかに自分を過小評価している人だと言えるでしょう。
なぜなら、自分のことを過小評価しているがゆえに、自分はうまく行かないと思っており、そのために、他人を羨望するようになるからです。
さらに言えば、自分は特別扱いされて当然だと思うのも、自分を過小評価しているためだと言えるでしょう。
なぜなら、自己愛が強いのなら、他人からどのように扱われても意に介さないはずだからです。
それだけ、自己愛が強いわけですから。
そもそも、甘やかしやほめて育てる子育ては、自己愛が強い人を生み出すのではなく、子どもを虐げるのと同じくらい、勇気のくじかれた自己評価の低い人間を生み出します。
むしろ、そういう人たちは、自尊心が低く、自分を好きになることがなく、自己愛の弱い大人になってしまいます。
その代償として、他人を羨望したり、逆に自惚れが強くなったり、あるいは特権意識が強くなったりするのです。
このことを見誤ると、現代社会は、自己愛のない人ばかりが増えることになってしまうのです。
【参考文献】
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