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心理コンサルタントの白瀧です。
前回記事の続きです。
(前回の記事は→コチラ )
さて、岸見さんの講座もいよいよ佳境に入り、最後に質疑応答の時間がありました。
質疑応用は公開カウンセリングの形を取り、岸見さんが来場者の方たちの悩みに応じてカウンセリングをされていました。
今日は、その中で、人が演じる自己欺瞞のひとつの例として、ある女性の相談をご紹介したいと思います。
その女性は、前の方の真ん中あたりに座られていた方で、手を挙げてマイクを渡されると、次のような質問をされました。
「私は、今まで何をやってもみんなから否定され、誰にも認めてもらえませんでした。
ですから、自分に自信が持てず、何もすることができません。
一体どうすればいいでしょうか?」
私たちは、幼い頃から周囲の人々によって
「それじゃあ、ダメだ」
「そんなこともできないのか」
とダメ出しされることにより、自らの能力を疑うようになります。
そして、そのために、自らの課題に立ち向かう勇気を失ってしまうのです。
この女性の悩みは、言うならば現代社会に特有のダメ出しによる勇気くずしの典型的な例だと思われます。
この質問に対して、岸見さんは、次のような応えをされていました。
「みんなの人が否定するとは考えられません。
あなたのことを認めている方が必ずいらっしゃるはずです。
私がその一人です。」
ただ、岸見さんの声が当初から非常に小さく、前半の部分はよく聞こえなかったのですが。
では、私が感じたこの女性が演じた自己欺瞞とは、どういうものか。
それは、この女性の言動にあります。
そもそも、自分に自信がなく何もできないという人が、人が大勢集まることが予想される講座に一人で来場することができるでしょうか。
そして、真ん中のしかも前列あたりに座ることができるでしょうか。
ましてや、150名ほどの方がいらっしゃる中で手を挙げてマイクを持って質問することなどできるでしょうか。
私なら、恐らく、躊躇うことでしょう。
この女性の言動は、私から見れば、とても勇気のある行動です。
つまり、この女性は、自分の出来ることは普段からちゃんとやっているのです。
しかし、困難が生じると、
「自分には自信が無く何もできない」
ということを言い訳に自らの課題から逃れようとするのです。
これは、この女性だけではなく、多くの人が演じている自己欺瞞であり、困難が生じるたびに、自ら問題を作り出しそこから逃げ出そうとするのです。
この欺瞞を理解できれば、この女性も、自らの言動の矛盾に気づくことができるのです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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